没入型インタラクティブ体内可視化システム
須田 淳一(9951058)
本研究では、仮想現実感(Virtual Reality:VR)技術を用いた脳血管3次元表示と、
没入型提示装置における血管内ウォークスルーシステムに関して述べる。
3次元表示システムでは、磁気共鳴血管撮像法(Magnetic Resonance Angiography:MRA)で獲得した複数の頭部断層像より血管部位のみを抽出し、
マーチングキューブ法を用いて3次元像を再構成し、
3次元血管像と解剖学的知識を比較したところ、種々の動脈やウィルス環等において、良好な一致を示した。
ウォークスルーシステムでは、抽出した血管部位にラベリング処理を施した後に
隣接する断層像間で連続性を調べて、血管経路の探索を行った。
再構成した3次元像と血管経路を統合して、
立体画像映像技術と没入型提示装置を用いて血管内をウォークスルーできるようにし
た。没入型提示装置に投影した血管像は観察者の身長と同程度の大きさであるため、
あたかも血管内に没入したかのような環境を提示することができた。