複数の全方位画像を用いた高速な自己位置同定

大原 正満 (9951022)


移動ロボットが実環境においてナビゲーション等のタスクをを実行するとき,自身 の位置,姿勢を推定する必要がある. とりわけ複数台のロボットが存在する環境では,それぞれのロボットの位置・姿勢 情報を共有することが,協調してより複雑なタスクを遂行するために必要となる.

本発表では,環境からより多くの情報を獲得するために全方位カメラを使用し, それぞれの移動ロボットが観測する全方位画像の情報を統合し,幾何学 的な拘束を用いることで複数台の移動ロボットの位置,姿勢を推定する手法を提案 する. 本手法はロボット間の相対的な配置だけでなく,環境中のランドマークに関する知 識を用いることで絶対的配置を推定する. さらに環境中に障害物が存在する場合でも,各ロボットが単独で求めた自己位置同定 結果を用いることで相対的配置を推定することができる. そして提案した手法の有効性を検証するために,ロボットサッカー中型機部門の環境を利 用し,複数台での位置同定実験を行い,得られた結果の報告を行う.