作業者の知識の偏りと習熟を考慮したソフトウェア開発シミュレーションモデル

森川 昌平 (9851206)


近年,多種多様なソフトウェア開発技術が存在し, 一人の開発者が全てについて十分な知識を持つことは困難である. そのため開発者は自身の専門に偏った知識を持ち, 作業によって得意,不得意がある. プロジェクトで実施する作業の得意,不得意によって生産性が異なり, ソフトウェア開発プロジェクトの進捗予測を困難にしている. 本研究では 作業者の知識に偏りがあるソフトウェア開発プロジェクトを対象に, シミュレーションによる日程計画作成支援を目的とし, そのためのソフトウェア開発シミュレーションモデルを提案する. 本モデルでは知識マップに知識レベルを持たせることで 開発者が持つ知識の偏りを表現する. 知識マップとは 知識を意味的なあるまとまりを持った要素に分解し, 要素間における学習の順序関係を表現したもので, 知識レベルはそれぞれの要素の習熟度合を表現する.