逆経路式に基づく XML 文書索引の研究

山本陽平 (9851124)


本論文では,逆経路式に基づく XML 文書索引について論じる.逆経路式とはXML 文書を表現する木構造の節から根に向って順に辿る経路式のことである.従来の 構造化文書索引は,文書構造を表現するために木構造を根から順に辿る順経路式 を用いている.順経路式に基づいた索引は固定された単一のスキーマを持つ文書 の検索に効果的である.しかしながら構造化文書としての XML の応用が進むに つれスキーマを持たない文書やスキーマが異る文書に対して統一的な検索を行う ことが重要となっている.逆経路式に基づく索引は索引中に逆経路式を保持して いるため,余分な経路を辿る必要なくこのような問合せ処理も効率的に行うこと ができる.さらに,提案した索引の手法に基づいて実装と評価実験を行い,実用 的な結果が得られた.