個人の身体特徴を反映したアバタの自動生成手法

真狩 和加子 (9851097)


仮想空間上で現実の社会活動が行えるならば、我々の活動範囲は飛躍的に広くなる。 しかしながら仮想空間上では、匿名であるが故の悪質な行為もあり、 安心して社会活動を行えるわけではない。 匿名性に由来したユーザの悪質な行為の防止には、 仮想空間におけるユーザの身代わりであるアバタに ユーザの特徴を反映させることが役立つと考えれらる。

本研究では、特に3次元仮想空間上での社会活動を想定して、 ユーザ個人の身体特徴を反映した3次元人体モデルであるアバタの自動生成 手法を提案している。 提案手法では、ユーザの正面、側面の2枚の全身画像から抽出した身体特徴を VRML H-ANIM LEVEL.2の標準人体モデルに適用し、個人の身体特徴を反映した アバタを自動生成する。 提案手法は特徴抽出に写真のみを用いることでユーザの負担を軽減し、 VRML人体モデルを用いることで動作付けの容易なアバタを生成している。 発表では提案手法に従い、実際の画像を用いてアバタを自動生成する処理の 過程を説明する。

また本研究ではアバタが個人の身体特徴を良く反映しているかどうか を評価するために、被験者に写真と対応するアバタとを結び付けさせる実験を 行った。本発表ではこの実験結果についても報告する。