著者らは,設計の上流工程から適用できる,体系化されたインタラクティブ システムの設計法の研究を行っている. この設計法では,ユーザタスクの形式的記述を一連の設計プロセスへの入力とする. そして,前段階の仕様を満たすような変換に基づいて詳細化する. 仕様に現れるイベントをユーザが行うものとシステムが行うものに分類し, それらが使うユーザインタフェース部品などを指定することで,プロトタイプを 自動生成する. ユーザタスクの記述にはタスク図という形式的記述言語を用いる.
本研究では, 各タスクにおける入出力データや使用するユーザインタフェース部 品を記述できるようにタスク図を拡張した. またプロトタイプ生成アルゴリズムを開発し, プロトタイプ自動生成システムの 実装も行った. これにより, 本設計法を実際にプロトタイプが生成できるものにした.
本発表では, タスク図の記述法やプロトタイプ生成法について詳しく説明する.