CLustered Web Server における負荷分散手法の一提案

金森 正高(9851027)


近年のインターネット、特に WWW(World Wide Web) の普及による急激な利用者数の増加 は、WWW サーバにある弊害をもたらした。それは、WWW を利用する人口が増えた事により 、人気のある WWW サーバではマシンの処理性能を上回るアクセスが行われるようになっ た事である。そのため、リクエストの処理が追いつかず WWW サーバの処理性能が低下し てしまい、ついにはマシンがダウンしてしまうという事態が発生している。これを、一般 に WWW サーバの過負荷問題と呼ぶ。この問題を解決するために、数多くの研究が行われ ている。その中で、複数の WWW サーバを相互に接合し、全体で一台の WWW サーバとして 機能する Clustered Web Server は、安価にサーバの過負荷問題を解決できる事から近年 注目されている。Clustered Web Server は、クライアントからのリクエストを全て Disp atcher と呼ばれるマシンが通過点となり、WWW サーバとなる複数のマシンにリクエスト が配送される構造になっている。そのため、Dispatcher において各マシンにリクエスト を割り振るときに送信先を選択する事が可能である。そこで、この Dispatcher 部分に本 研究で提案する負荷分散アルゴリズムを適用し、リクエストの送信先を選択する事で、こ の過負荷問題の解消を試みた。また、この提案手法の有効性を実験によって検証した。