近年普及が著しい携帯電話などの移動通信システムなどではフェージング(減衰)などにより, 一部分に集中した誤りが発生する. このような誤りをバースト誤りという. バースト誤りを 効率良く訂正する手法として, インターリーブ法がある. インターリーブ法は特定の誤り訂正符号に依存した方法ではなく, 比較的簡単な手法で バースト誤りに対処するアプローチである. 従来のインターリーブ法では送信側は 複数の送信符号語内の記号に対してある置換を行い, 送信する. 受信側では受信系列に対して, 送信側の置換に対する逆置換を施す. その後に各受信語に対して復号を行う. 記憶のある通信路上で発生したバースト誤りは, 逆置換操作により各受信符号語に分散され, 疑似的にランダム誤りに変換できるため, 効率良く誤り訂正を行うことが可能である.
しかしバースト誤りを疑似的にランダム誤りに変換するだけでは, 通信路のもつ特性を十分 に活用しているとは言い難い. 従ってバースト誤りの特性を生かした復号を行うべきであると考えられる. 本研究では, バースト誤り通信路の通信路特性, すなわち, バースト誤りの発生に関する 事前情報としてある受信系列を復号して得られるエラーパターンを利用し, よりバースト 誤り訂正に適した復号を行うことを目標とし,