本稿では、ゲートウェイ協調により、広域無線通信メディア利用時のTCPの性能を向上させることを提案する。協調ゲートウェイはTCPコネクション上で、データの信頼性を保証するリンク層と保証しないリンク層の間に介在し、受信ウインドウを考慮したACKの生成を行うことによって、送信側のデータ転送をコントロールする。これにより無線状況悪化時のデータの転送効率の低下を防ぐことが可能となる。実験の結果、無線状況悪化時のデータ転送速度の改善が確認された。