リングアレイプローブを用いた三次元超音波画像計測法

山田 良和 (9751109)


本論文では,リングアレイプローブを用いた三次元超音波画像計測において, 計測対象の傾きによる受信されるエコー強度の違いに注目することで,計測対 象領域内にではなく 3つの面 を仮定し,各面がある時に得られるはずのエコーと実際受信されたエコーとの パターンマッチングにより,ぼけが抑制され,かつ短時間で リングアレイプローブ前方の三次元情報を画像際構成する手法を提案する. また,本手法に特化した画像表示法も合わせて提案する.

本研究で提案した手法を用いて,ファントムと血管を計測する実験を行った. 半球状のファントムの計測実験では,半球の頂点付近を正確に再構成するだけ でなく,面の傾きを表示することで,形状を認識することが容易になった. また血管計測実験では,しきい値処理によらず厚みを正確に再現できた.

本研究により,PTCAにおいて狭窄・閉塞部位の三次元情報を獲得できる超音波 内視鏡への利用可能性が確認できた.

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三次元超音波画像計測,リングアレイプローブ,PTCA, 合成開口,レンダリング