プログラマブルデバイスを用いた可変構造シミュレーションシステムRiSPの構築

野口 裕 (9751084)


LSI技術の進歩の結果,従来ソフトウェアで行なわれていた処理を,プログラマブルデバイスを用いてハードウェアレベルで実現することが可能となってきている. 本研究では,その応用の一つとして,シミュレータのハードウェア化の一手法を提案し,提案手法を実現するシステム{\bf RiSP}([r\'{\i}sp]:{\bf R}econf{\bf i}gurable {\bf S}imulation System with {\bf P}rogrammable Devices)の構築を行なった. RiSPでは,シミュレーションモデルとして,待ち行列を用いたシミュレーションを扱う.シミュレーションは,種々のパラメータを少しずつ変えて何度も実行するため,多大なシミュレーション時間を要する.したがって,シミュレータのハードウェア化は,計算時間短縮の点で,非常に有益である. RiSPの特徴として,解析モデルを記述する工程でGUI(Graphical User Interface)ツールを用いているため,ユーザがより簡易にモデルを記述できる.また,シミュレーションの実行方式に合わせて回路構成が変更できる.さらに,RiSPでは,ソフトウェアでシミュレーションを行なう方式に比べ,300倍以上の速度向上が見込める.

そこで,本発表では,RiSPの構成とその評価について述べる.

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