ケーブルテレビハイブリッド網の

整数計画法による最適構成に関する研究


二宮 基行 (9751082)


多チャンネル放送を目的とするケーブルテレビネットワークは都市部を中心に広がっており、約700万世帯が加入している。

しかしデジタル衛星放送などの登場により、単に多チャンネル放送の手段としてのケーブルテレビでは、ケーブル敷設費用などが莫大なために魅力的な方法ではなくなってきた。

そこで、インターネットへの接続など、有線である利点を生かしたサービスがいろいろ考案されている。

このためには、サービス量の増加にともなう回線の容量拡大が必要であり、この解決方法として、光ファイバケーブルを用いたデジタル放送が考えられる。

だが、現在提供できるサービス量から考えても、すべてを光ファイバケーブルに置き換えるには費用がかかり過ぎる。

そこで考え出されたのが、光/同軸ハイブリッド網(Hybrid Fiber/Coax、以下 HFC と略)という方法である。

HFC とは、現在ある同軸ケーブルネットワークを生かして、主要な部分のみ光ファイバケーブルに置き換える方法である。

これにより、現在の数倍程度に回線容量が上げられ、また改造費用を抑えることができる。

本研究では、 HFC への移行に際して課せられる制約条件を満たしながら、費用を最小限に抑える設計方法を求めるモデルを提案する。