インターネットにおいて情報を提供しようとする者は, WWWを利用することにより, 情報を自分の意図に基づいて自由に構成し広く公開できる。 しかし,情報を自身の意図に基づいて管理できる情報提供者 に比べると,情報利用者の自由度は低いと言える。 これは,情報利用者は提供された情報の中から選択するしかないからである。 利用者が自分の意図を反映した情報を取得するためには, 既存の情報を加工する必要がある。 情報を加工するシステムも存在するが, 現状ではそれらを同時に利用できないなど,制約が多い。
本研究では,こういった現状をふまえ, WWWにおいて利用者が自身の意図に基づいて自由に情報を加工するための 枠組を提案する。 この枠組は従来のWWWの枠組を拡張したものであり, Uniform Resource Identifier(URI)における新たなスキームを採用している。 また,世界中に多数存在するオリジンサーバは, 変更することなしに利用できる。 そして,提案した枠組に基づいて利用者が自由に情報加工を行える システムを試作した。