全周テクスチャ画像を利用したポリゴンモデルの高速表示手法

牛場 敬裕 (9751016)


本研究では,ポリゴンモデルを高速に表示するためのポリゴンを簡単化する手法,および提案手法の有効性を確認するために行なった主観評価実験の結果について発表する.

近年,3次元コンピュータグラフィクスはポリゴンモデルで表現されることが多く, ゲームや人工現実感システムなどのように高い実時間性が求められる場合は, できる限り少ないポリゴン数で高い品質の3次元形状を表現できることが望ま しい. そこで,ポリゴンモデルの見ための品質を保ちつつポリゴン数を制限内に収める ために,様々なポリゴンリダクション手法が開発されてきた. 本研究では,視点位置を考慮してポリゴンを動的に削減する視点依存型ポリゴンリダクションの概念に着目し,イメージベーストレンダリングの考え方を取り入れて,視点に対応した2次元画像を連続的に含む全周テクスチャ画像を利用して形状を表現することにより,見ための品質を損なわずに形状モデルの注視領域のポリゴンを簡単化する手法を提案する. 本手法は従来手法が削減対象としてこなかった部分に対する削減手法であるた め,様々な従来手法と併用することが可能である.