データ駆動型ALUアレイを使用した動的再構成可能計算機の設計と評価題目

あべ松 竜盛 (9751004)


LSI技術の進歩に伴い、再構成可能ハードウェアであるFPGAを用いて 実用レベルの回路が実現できるようになってきた。そこで、 再構成可能ハードウェアであるFPGAの構成を動的に変えながら、アプリケーショ ンを処理する動的再構成可能計算機が考えられてきている。しかし、 FPGAはコンフィギュレーション時間が非常に大きいという問題点がある。本論文では、 再構成可能ハードウェアとして、FPGAではなく再構成可能データ駆動 型ALUアレイを使用した動的再構成可能計算機を提案する。 データ駆動型ALUアレイとは、ALUと配線リソースをアレイ状に並べたもので、 ALUの機能と配線とを動的に変更することで、任意のデータフローグラフを 実現できるデータ駆動型の計算機構である。 本システムの有効性を示すために提案する動的再構成可能計算機をVHDLで設計し、 そのシミュレーションを行った。 その結果として、1次元FIRに対して、VLIWプロセッサと比較して、ほぼ同等の ハードウェアで3倍以上の性能が得られた。