効率に基づいたインタフェースの構築

鷲田 栄一郎(9651125)


対話システムをインタフェースとして取り入れた分野にデータベース検索が ある.そこでは何か目的を持ってシステムと対話をすることによって,検索を行 うタスク指向の対話が観察される.

そこで本研究では,データベース中の多数の候補の中から,対話することで一つ を選ぶというタスクをとりあげる.このタスクではいかに早く検索対象が見つ かるかという効率性が重要である.本研究で提案するモデルでは,候補を特徴づ けるのにユーザがどの属性を好んで使うかに関する確率分布と,各時点で残っ た選択肢の集合から,ユーザの応答から得られる(と予想される)情報によって 絞られる選択肢の平均残存数を計算する.この数値により,システムがデータベー スの属性について質問するのか,相手に対話の主導権を渡すような促しの発話 を行うのかを選択するモデルを提案する.さらにこのモデルの有効性を検証す るために,このモデルに基づいた対話インタフェースを構築する.具体的なデー タベースのドメインとして,京阪神と奈良市内の行楽地を取り上げる.