時系列画像を用いた三次元形状の密な復元
三宅 毅一郎 (9651106)
コンピュータビジョンの分野において,複数の画像より物体の三次元形状を求
める研究は,重要な課題の一つである.現在注目されている手法として,因子
分解法というものがある.この手法は,物体の角などの特徴点を順次追跡した
上で,行列の因子分解を利用してカメラの運動と物体の形状を復元する方法で
ある.しかし,従来因子分解法を用いて行われてきた研究は,ほとんどが特徴
点を用いているため,地形など詳細な情報が必要な場合には適していない.
本研究では,対応点を密にとることで詳細な情報が必要な形状の三次元復元手
法を提案する.
一般的に,特徴点ではない点を用いた場合は誤差を含みやすく,その数は特徴
点の数に比べ非常に多いため,対応点すべてを一度に因子分解を行った場合,
精度低くなる可能性がある.
本論文では,密な点の正確な対応点探索とそれらの点を因子分解法に適用する
手法について論じる.