本論文で提案する手法は{\bf 多光源画像}を用いて, 光源位置による 光沢感の表現を実現にした. 多視点画像がカメラを移動させて撮影した画像群であ るのに対し,光源を移動させて撮影した画像群のことを{\bf 多光源画像}と定 義している.多視点画像と多光源画像の概念を組み合わせることで,視点と照 明位置の変更が可能となる. この枠組みでは,蓄積する画像数が膨大になるためデータの圧縮が重要 となる.KL展開を用いた多光源画像の圧縮手法を提案し,実験により 良好な圧縮率,再生精度が得られることを示した. また,再生の際に加工を行い,照明の数および形状,強度の変更を可能にする 手法も提案した.
また,本手法を用いたアプリケーションとして,実照明を認識し,実照明に従っ て光沢感表現を行うシステムを構築した.