面の傾き知覚に関する垂直視差処理過程
福永 克己(9651093)
垂直大きさ視差(一方の目に呈示される像が,もう一方の像に対し
て鉛直方向に拡大または縮小されている刺激が持つ視差のパターンである.)
により鉛直軸回りの面の傾きが知覚される.この現象において,ある一定の
広さを持つ領域に広がる局所的な垂直視差が統合されて決定される垂直大き
さ視差量が,面の傾きに寄与していると考えられる.
本研究では,垂直視差の分布と面の傾き知覚の関係を定量的に明らかにする
ことを目的とした.さらに,垂直視差と水平視差の分布によって生じる面の
傾き知覚を予測するモデルの構築を提案し,そのモデルの検証を行った.