グループウェアシステムへのユーザーの移行促進に関する研究

−スケジュール管理ツールにおけるWWWインタフェースの提案−

中野 明彦 (9651079)


オフィスなどの協同作業における生産性,効率性の向上を目的としてグループウェ アの導入が叫ばれて久しいが,その一方で実際の導入においては,既存システム からの移行がスムーズに進まないという報告も多い.従来のグループウェアの設 計開発が技術的問題の解決に集中し,個人的,組織的問題を軽視してきたことが その原因として指摘されているが,実際にはこのような要因を考慮に入れたユー ザの移行に関する具体的な研究は十分に行われていないのが現状である.

本研究では,このような現状を踏まえ,対象とするグループウェアシステムとし て,NECのスケジュール管理ツール(Goodinator)に焦点を当て,グールプウェア 導入時におけるユーザの移行を促進する方法について検討した.具体的には, Goddinatorの評価実験の結果をもとに推察したGoodinatorへの移行を阻害してい る個人的,組織的要因を解消し,Goodinatorへの移行促進を図るためのアプロー チの一つとして,Goodinatorユーザと非Goodinator間のインタフェースとなるツー ル(WWWインタフェース)の提案を行った.