On Subcodes of Reed-Muller Codes (Reed-Muller符号の部分符号について)
得重 仁 (9651075)
符号長64で3次のReed-Muller符号の線型部分符号である(64,40)符号は,
NASAの高速衛星通信システムに於ける連接符号化方式の内部符号として提案さ
れている. このReed-Muller符号の(64,40)部分符号に対する全体の復号器
は, 32個の再帰的最尤復号器からなりその各復号器は(63,35)部分符号
あるいはそのコセットでそれらは並列に処理を行なう.
この方式に於いては内部符号の誤り制御特性が外部符号によって増幅される事
を考えると,誤り確率ができるだけ低いものが望ましい.本論文では設計の指標として部分符号の
最小重み符号語数を採用し,一般のr次RM符号について,その単項から成る
基底からいくつかのr次またはr-1次の単項を除いて得られる基底を持つ線
形部分符号の最小重み符号語数を求める方法を示している.特に情報ビット数
が1から3小さい部分符号について,最小重み符号語数を与える式を示し,最小
重み符号語数が最小となる部分符号の構成法を示した.
次に(64,35)部分符号の選択は, 復号
複雑さが小さい符号が望ましい. そこで評価の指標として再帰的最尤復号法で
用いられるACS(add-compare-select)と呼ばれるアルゴリズムに於ける尤度の
加算と比較の総和を用いてReed-Muller符号の部分符号の復号複雑さを評価する.