本発表では経路を監視する新しい経路管理手法を提案する。 この手法は、定期的に収集した経路に関する情報の時系列変化に着目し、 視覚化することで障害検出を行うものである。
本手法を提案するにあたり、 まず最初にBGP4を用いた広域ネットワークにおける経路の障害とは何かについて述べ、 障害の性質について議論する。 障害の性質から障害検出に必要な情報とは何かについて述べる。
これらをふまえ、新しい経路管理手法を提案し、 本手法を実現するためのシステムの設計と実装について述べる。
実装したシステムを用いて実際にBGPスピーカとして稼働しているルータを 監視し、収集した情報の時系列変化を視覚化し、 今まで検出するのが困難であった潜在化した障害や 慢性的な障害の検出を試みた結果を述べ、 本手法の有効性について評価を行う。