六角錐ミラーを用いた全方位画像センサによる \\ 全周ステレオパノラマ画像の作成%

川西 隆仁 (9651035)


本研究の目的は複合環境構築のための撮像装置の開発である. 複合現実感のための撮像装置には, (1)1点透視投影, (2)広視野, (3)ビデオレート, (4)高分解能, (5)ステレオ という5つの特性を満たすことが必要とされる. そこで本研究では六角錐ミラーと複数のカメラを用いて 1点透視の光学特性を持つビデオレートで撮像可能な 高分解能全方位ステレオ画像センサを 試作した. 試作センサは6台のカメラにより六角錐ミラーの各面に映る像を撮像し, それらを張り合わせることによって一視点からの全方位パノラマ画像を取得 する. さらに, この構造を上下対称に2つ設置することにより ステレオ撮像を可能にしている. 本研究では, Tsai のキャリブレーション法により,画像中の1次樽型歪み を補正し,次にそれぞれの撮像時刻の画像組に対して, 全周ステレオパノラマ画像を生成した. さらに, 複合現実感への応用に必要とされる全周パノラマ距離画像, 任意方向の透視投影画像を得られたステレオパノラマ画像列から生成した. 室内環境における実験を行い, 本手法の有効性を確認し 得られた全周ステレオパノラマ画像, 全周パノラマ距離画像, 任意の視線方向の 平面透視投影画像を作成した例を示す.