このような環境の幾何モデルを利用する方法に対して、 ロボットのセンサ情報と経路計画の結果を直接 結び付ける方法が記憶に基づく方法である。
記憶に基づく方法では画像をそのまま記憶するので、画像の情報 を失なわれず、適切な特徴抽出モデルが立てられない環境においても、 情景全体の画像を記憶して方向位置推定が行える。 記憶に基づく方法では記憶した情報といかに効率よく照合を行うかが重要な 問題となる。本手法では記憶情報との照合にKL展開を用いる。KL展開は膨大な画素数を少数の パラメータに変換するものである。これにより照合高速化、記憶の効率化が 期待される。 本研究では、移動ロボットを記憶した画像を順番にたどることによって 目的地点まで正確かつ安定に誘導することを目的として研究を行った。