現在の日本語全文検索システムの多くは、対象文書中に含まれる 単語の情報のみを利用して検索を行なっている。この方法では検索の 再現率は高いものの、適合率が低いため、得られた結果の中から本当に 必要なものを取り出すのが困難である。このときに対象を絞り込んでいく 手法としては論理演算などが主流であるが、論理演算に馴染みのない 一般ユーザにとっては利用は困難である。そこで本研究では、 単語ではなく文の係受け構造を検索に利用することで、 より直観的でユーザに分かりやすい検索を行なう手法について考察し、 評価を行なった。