連想記憶による学習の進化のシミュレーション

吉田亮(9551207)


連想記憶を持つ仮想の生物が、どのように学習やコミュニケーションの進化 を示すかを、Mutual Associative Memory を用いてシミュレートする。 Mutual Associative Memory とは、J.J.Hopfield の提案した連想記憶を、 記憶項目間の関係まで含めて記憶できるように拡張した連想記憶モデルである。

まず、古典的な連想記憶の解析を行なう。次に現時点までの Mutual Associative Memory の概念と進化に関する説明を行なう。さらに、 Mutual Associative Memory を用いた学習能力の進化のシミュレーション結果を説明する。

結論を以下に示す。 1)学習能力の進化は、生物が自分の生涯中に規則を自ら変化させるとき、または、 生物が互いに対称な相互作用を持つときに観察できる。 2)コミュニケーションの進化は、生物があらかじめ自らの言語(概念)を有する ときに観察できる。