オプティカルフローを用いた画像の位置合わせ

平岡 重紀 (9551203)


コンピュータビジョンの分野において,同じ対象物を撮像した2枚の画像において,その対象物の像の位置がずれている場合に,マッチングを行ない解析をする手法が用いられる.この応用として医学あるいは生物学の分野における画像の位置合わせに用いることが出来る.これらの分野では病理組織等の解析のために,病理組織をスライス状の標本切片にして,3次元画像を生成することがある.しかし連続して得られるスライス画像は標本作成時や撮像装置のずれにより単純に重ねるだけでは正確な3次元画像を生成することは出来ないため,正しい位置に画像のずれを補正する必要がある.そのために,隣接するスライス画像間のオプティカルフローを求め,その後移動パラメータを算出して位置合わせを行う手法を提案する.本論文では更に最小2乗法を利用して精度の高い移動パラメータを求める手法について提案し,医用画像に適応した結果を示す.