超音波リングアレイプローブによる3次元計測

南部 雅幸 (9551202)


河川、湖沼、海洋等の自然水域や化学プラント配管内等の、光学的計測が不可能な濁水中においては超音波計測が有効となることが多い。しかし、従来の超音波計測では、 計測に時間を要する、獲得される画像が2次元断層像のため理解が困難である等の 問題がある。

そこで、超音波振動子を円状に配置したリングアレイプローブを使用し、 超音波球面波パルスの送受波によって3次元計測を行う超音波3次元 瞬時映像法を適用した計測システムを提案し濁水中における実験を行ったので、 その結果について報告を行う。また、超音波3次元瞬時映像法においては 虚像の発生が問題となるが、 その対策としての2値化法の原理について発表する。

実験では、清水中及び濁水中において物体の検出を行ったが、 光学手法の使用が困難な濁水中において、清水中において獲得したものと 変わらない画像を獲得した。また2値化により画質の向上が見られた。 よって本システムが濁水中での物体検出に有効であることを確認した。