本研究で扱うGEMNETは、今までに提案されたBMSNやShuffleNetのように、 ネットワークを構成できるノード数が限られたトポロジーではなく、 任意の送/受信器数と任意のノード数で構成可能で、極めて拡張性に 優れていることが示された。ただし、GEMNETの問題点として、各ノードが 他のノードに一様にパケットを送信する場合においても、各ノードの負荷 にばらつきが生じることが指摘されていた。
本研究では、詳しい特性がまだ明らかにされていないGEMNETにおいて、 各ノードが他のノードに一様にパケットを送信する場合の性能評価を行う。 そして、ネットワーク構成によって負荷のばらつきの大きさが異なることを示し、 シミュレーションによって、負荷のばらつきがスループット特性に与える影 響を明らかにする。そして、ノードの負荷のばらつきが小さいネットワーク 構成を利用することによって、任意のノード数で高いスループットが得られる ことを明らかにする。