携帯型計算機における通信インタフェースの自動選択技術に関する研究

比良木 貴志 (9551091)


近年無線サービスは多様化しつつため、将来的にはネットワーク環境の非常に 大きな要素になると考えられる。 そこで、無線や有線リンクなどを有効に活用して、ネットワークへの接続を維 持することが重要になる。

本研究では、利用可能な通信インタフェースの動的な切替えにより、移動しな がらネットワークへ継続的に接続する機構を設計、実装した。

この機構では、インタフェースの切替えを通信単位で行なうため、 アプリケーションごとに最も効率の良いネットワークへ、任意の時点で切替え ることができる。 通常のルーティングテーブルに変更を加えないことから導入が容易であり、し かも非常に高速な切替えが可能である。

今回の発表では、上記設計および実装に関する報告を行なう。

さらに、ネットワークの状態変化を定期的に検出し、アプリケーションの要求 に応じてインタフェースの操作を行なう通信管理機構について考察し、これら 二つの機構により、利用者にネットワーク環境の変化を意識させないような移 動が可能であることを示す。