汎用コプロセッサ向きのデータフローグラフの変形を用いた クロック数最小化演算スケジューリング手法

平尾 誠 (9551090)


本論文では、汎用コプロセッサ GPCP-SS(General Purpose Coprocessor for Sun SPARCstation) 向きの演算スケジューリングの手法を提案する。 GPCP-SS は FPGA で構成された可変なハードウェアを持ち、 計算機システムに接続することで、 メインプロセッサと協調して動作することができるハードウェアである。 また、C 言語で記述された機能をもとに、 メインプロセッサで実行するソフトウェア と GPCP-SS で実現するハードウェアを生成する ハードウェア/ソフトウェア協調設計コンパイラの研究も行なわれてきた。

GPCP-SS の可変回路部の演算スケジューリングは ハードウェア量、 FPGA の構造、 動作周波数などの GPCP-SS 固有の制約を考慮して 行なわなけらばならない。 そこで、動作周波数を制約にして、 処理に必要なクロック数を最小化する演算スケジューリング手法を提案する。 本手法では、最適化については、\fpga\ の構造を考慮して 加算や比較などの基本的な演算に対して高速な演算器を作成し、 その演算器の評価をもとに与えられたコントロール/データフローグラフに いくつか変形を施すことでクロック数の最適化を行なう。