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離散直交変換を利用した3次元音場の
高能率符号化に関する研究
中村 好二 (9551079)
臨場感を再現するために境界音場制御やトランスオーラルシステムが提案されている。これらの音場再現手法では、膨大な音圧データを記録または伝送する必要がある。
空間的に広い範囲の音場再現を目指す場合には、従来の時間軸方向のみの
符号化だけではなく空間的な符号化も必要になり、それが実現できれば
臨場感再生に必要な記憶や伝送などの資源が有効利用できるようになる。
音場の符号化は、空間的な音圧分布中に含まれる冗長な成分を、その時空間的相関に基づいて削減する新しい概念である。
今回の発表では、まずそのような符号化を実現するために離散直交変換を用いた音場の符号化手法を提案する。次に提案手法の有効性を確認するためのシミュレーションおよび実環境での実験の結果について報告する。2次元音場におけるシミュレーションの結果から、従来法に比べ提案手法はより高能率な符号化が可能であることを示す。また残響のある室内音場の符号化が可能であることを実験的に示す。
さらに直交基底の時不変性に関する実験結果についても示す。