食道発声音声は、声帯の音源情報を欠くため聞きづらいものとなってしまう。 本論文では、ケプストラム分析とLSSE-MSTFTM法による 位相推定を用いることによる、食道発声音声の改善を試た。
ケプストラム領域で健常者の音源情報を入れ換えるという手法で 改善を試みた食道発声音声は、聴取実験により、 90%以上の高い割合で良くなったと判断された。 また、健常者の音源情報を用いないでの食道発声音声の改善 を試み、こちらでも聴取実験から66.7%の割合で良くなったと判断された。