提案手法では画像間の対応点からロバスト統計を用いて背景の見かけの動きを推定し、その推定結果を基に背景位置合せ(カメラ移動による見かけの動きをキャンセル)された画像間での輝度の変化を利用して移動物体領域を抽出する。提案手法の特徴は安定な背景の動き推定を行うためにM-推定とLMS推定を組合せて用いていること、および信頼性の高い移動物体抽出を行うために背景位置合せの誤差を考慮して背景と移動物体を分離していることである。本研究では実画像を用いた移動物体の抽出実験により提案手法の有効性を示す。