情報ネットワーク論 I
Information Network I


講義内容

 インターネットに代表されるコンピュータネットワークは,通信分野とコンピュータ分野のさまざまな技術から構成されている。さらに,その構成方法にはさまざまな選択肢があり,その選択肢の豊かさが現在の多彩なネットワークの利用につながっている。本講では,現在のコンピュータネットワークを概観し,それを支えるキーとなる幾つかの要素技術について解説を行う。
 本講では,現在のコンピュータネットワークの成立ちと構成技術について,横断的に概観し,どのような概念に基づいて設計され,現実にどのように我々の手元で使われるようになってきたかという理解を得ることを第一の目標とする。このために,具体的には以下の話題を講述する。
  
  1. コンピュータネットワークの発展の歴史
  2. 階層型プロトコルの構成とアイディア
  3. データリンク技術
  4. 通信プロトコルとミドルウェア
  5. ネットワークアプリケーション
  6. ネットワーク環境の構成方法の変遷
  
 さらに,ネットワーク技術に対するより深い理解を得るために,本学が利用している学内ネットワーク環境「曼陀羅システム 」を題材として,その改良を検討するグループ単位でのフィールドワークを課す。このフィールドワークでは,グループ単位での活動を中心として,現在の曼陀羅システムの問題点を発見し,さらにその問題点を解決する改良案の提案/検討を行う。このフィールドワークを通じて,実際のネットワークシステムに対する現実的な理解を得ることを目的とする。


教科書

  なし:プリントを頒布

参考書

  1.Douglas E. Commer and David L. Stevens: Internetworking with TCP/IP, volume I         -- III, Prentice Hall, 1993.
  2.Radia Perlman: Interconnections, bridges and routers, Addison-Wesley, 1992.
  3.Craig Partridge: Gigabit Networking, Addison-Wesley, 1994.
  4.宮原秀夫, 尾家祐二: コンピュータネットワーク, 基礎情報工学シリーズ9,        森北出版, 1992.
  5.関連する RFC (Request for Comments), IETF.http://www.internic.net/ から入       手可能.

前提とする知識(必ずしも先修条件ではない)

  なし