論理設計学 I
Advanced Logic Design I


講義内容

論理関数の処理に関する基礎的な知識から,VLSI(大規模集積回路)システムの設計手法について述べる。VLSIの設計は、アルゴリズムから物理的な実現手法までの広い分野を含んでいるので、物理的な実現について簡単に解説した後、主に論理レベルとアルゴリズムレベルでの設計について解説する。
具体的には,以下の項目について述べる。
・VLSIの設計環境とハードウェア記述言語
・ 組合せ論理回路の設計(ブール代数と論理関数の簡単化)
・ 順序回路の設計(有限オートマトンとその簡単化,状態割り当て)
・ 論理回路の自動合成(多段回路の簡単化)
・ 高速回路の設計(高速算術演算回路、パイプライン回路の設計)
・ 論理設計検証と二分決定グラフ

授業計画
1. LSIシステムとその設計環境
2. VHDLハードウェア記述言語
3. ブール代数と組み合わせ回路の簡単化
4. 組み合わせ回路の二段最適化
5. 組み合わせ回路の多段最適化
6. 順序回路の状態割り当て
7. 高位合成
8. 高速並列回路の設計
9. パイプライン回路の設計
10. パイプラインプロセッサの設計
11. 論理回路の設計検証
12. 二分決定グラフ
13. 時相論理を用いた検証
14. 試験

教科書

  特になし (資料を配布)

参考書

  1. 笹尾 勤:論理設計−スイッチング回路理論−、近代科学社、1995
    (ISBN4-7649-0233-8)
  2. Giovanni De Micheli:Synthesis and Optimization of Digital Circuits,McGraw-Hill,
    1994(ISBN0-07-016333-2).

前提とする知識(必ずしも先修条件ではない)

  二進数とその演算,論理演算とブール代数,グラフ表現