ソフトウェア工学 II
Software Engineering II
講義内容
ソフトウェアの設計,開発,保守,および再利用を行う上で重要な概念や技術に ついて述べる。従来からのソフトウェア開発技法に加え,オブジェクト指向やリアル タイム設計,ソフトウェア開発プロセスなどの新しい話題も取り上げる。また,設計 という人間固有の知的活動に焦点を当て,設計プロセスの性質を自然科学や社会科学 を通じて探り,technology-centered ではなくhuman-centered な視点からのコンピ ュータを用いた設計支援の可能性を考える。
なお,講義では,概念や技術を説明するだけにとどまらず,自らそれらを実践するため,適宜演習を行い,レポートの提出を求める。
講義計画
- ソフトウェア設計とヒューマンファクター
- ソフトウェア開発プロセスと設計プロセス
- ソフトウェア分析/設計法(SA/SD, JSD, OOD など)
- オブジェクト指向の概要
- オブジェクトクラスと継承機構
- オブジェクト指向分析/設計
- オブジェクト指向分析/設計の具体例
- 協調分散型ソフトウェア開発とグループウェア
- 総括と討論
教科書
オブジェクト指向分析/設計についてはJames Rumbaugh著:オブジェクト指向方法論OMT,トッパン,ISBN4-8101-8527-3を用いる予定。
参考書
- Tom DeMarco:構造化分析とシステム仕様,日経BP社
- 本位田,山城:オブジェクト指向システム開発,日経BP社
- G. Booch: Object-Oriented Analysis and Design with Applications,
Benjamin/Cummings, 1994
- D.A. Norman: Things That Make Us Smart, Addison-Wesley Publishing Company
(Reading, MA), 1993
前提とする知識(必ずしも先修条件ではない)
- プログラミング手法,アルゴリズムとデータ構造
- プログラミング言語,OS