ゼミナール発表

日時: 1月23日(月)3限 (13:30-15:00)


会場: L1

司会: 未定
大澤 修一 知能システム制御
発表題目:永久磁石同期モータの高効率非線形制御
発表概要:現代社会においてモータ(電動機)は多くの場面で使われており、高効率な利用が望まれている. その中でも強力な永久磁石を用いたPMSM(永久磁石型同期モータ)は高効率なモータとして知られており、盛んに研究されている. PMSMの代表的な制御方法としてベクトル制御が知られている. 従来のベクトル制御は定常状態の損失を評価して最小化するような入力を決めるという方法である. しかし、過渡状態の損失を考慮したものはまだ提案されていないようである. 本報告では非線形制御理論を利用して過渡状態も考慮した高効率な制御方法を提案する.
 
野口 卓磨 数理情報学
発表題目:空気圧人工筋肉を用いた介護・リハビリロボットの調査
発表概要:超高齢社会の我が国では福祉介護現場の介護者や医療現場の作業療法士などの労働力不足が深刻である.この問題を解決する一つの方法として,介護者の負担を軽減する介護ロボットや高齢者の自立を促すリハビリロボットが求められている.これらのロボットは人間に直接接触する作業が多くなるため,高い安全性・柔軟性が要求される.本発表では,軽量かつ高出力であり,柔軟であるため人間との接触親和性も高いことが期待される空気圧人工筋肉型アクチュエータに着目し,リハビリ・介護ロボットを目指した技術開発の動向を探る.最後に現状の課題と将来の展望について述べる.
 
山田 達也 数理情報学
発表題目:成長円錐誘導時に膜電位を制御する分子システムの同定
発表概要: 神経成長円錐は,神経細胞間の正確な配線を行うための重要な機能を持つ.過去の研究から,細胞外の誘導因子や細胞内のサイクリックヌクレオチドが成長円錐の運動制御に関わっていることが分かっていた.近年では,膜電位の変化が成長円錐の運動方向と強い相関があることが示された.本発表では,成長円錐運動時の膜電位の時系列データをベイズ統計を用いて解析し,膜電位を制御する細胞内分子システムを同定した結果について報告する.
Neural growth cone plays an important role for making a proper connection between neuronal cells. Many studies show that extracellular factors such as guidance molecules and intracellular factors such as cyclic nucleotides interact to guide the growth cone guidance. Recent study demonstrated that membrane potential shifts during growth cone guidance have a strong correlation with the direction of growth cone elongation. In this study, we identify the molecular system that regulates growth cone membrane potential, by applying Bayesian statistics to the experimental data of the membrane potential.