ゼミナール発表

日時: 10月12日(Wed)3限


会場: L1

司会: 川波 弘道
土井 啓成 D 知能コミュニケーション 中村 哲 鹿野 清宏 戸田 智基 Sakriani Sakti
発表題目:統計的声質変換の応用
発表概要:ある話者の声を別の話者の声に変換する声質変換という技術がある.本研究では,声質変換を様々な物事に応用し,知見を得ることを目的とする.今回は,声質変換を無喉頭音声の品質改善に応用する.
 
石井 隼太 M 知能コミュニケーション 中村 哲 鹿野 清宏 戸田 智基 Sakriani Sakti
発表題目:非可聴つぶやき認識における ユーザ動作に伴う雑音に起因する 性能低下の抑制
発表概要: 体表から収録される非可聴つぶやきを用いた音声認識では、発話時に話者が動くと雑音が生じ、認識性能が低下する。本発表では、マルチチャネル雑音抑圧及びチャンネル選択により性能低下を抑制する手法について述べる。
 
岸本 真由美 M 知能コミュニケーション 中村 哲 鹿野 清宏 戸田 智基 Sakriani Sakti
発表題目:統計的無喉頭音声強調における学習データのポーズ位置不一致への対応
発表概要:近年、無喉頭音声強調のために、固有声変換に基づき無喉頭音声から健常者音声へ変換する手法が提案されているが、無喉頭音声とポーズ位置が不一致である健常者音声を学習に使用すると、変換性能が低下していた。本稿では、無喉頭音声と不一致となっている部分のポーズとその前後の音素を削除することにより、変換性能劣化を抑制する手法について述べる。
 

会場: L2

司会: 浅原 正幸
中川 勇士 D 自然言語処理学 松本 裕治 関 浩之 新保 仁 浅原 正幸
発表題目:国語教育への自然言語処理の応用−日本語におけるリーダビリティ定式化
発表概要:自然言語処理は幅広い分野に応用できる技術であり、他分野から自然言語処理に対する期待が膨らみつつある。本研究では自然言語処理の応用としてリーダビリティを取り上げる。リーダビリティとは文章の難易度や読みやすさのことである。本研究の目的は、リーダビリティを客観的な数値で示すための定式化である。本発表では分析方法、先行研究との比較、そして、明確になった課題について報告する。
 
加藤 孝 M 計算メカニズム学 関 浩之 伊藤 実 楫 勇一 木下 佳樹
発表題目: モジュールの再利用における不具合の分析と形式手法による対策
発表内容: システム設計・開発現場では,モジュールの再利用に起因する不具合発生の事例が多く,より効果的な回避策が求められている.一方,システム検証法のひとつである(半)形式手法は,開発システムの信頼性や開発効率の向上に寄与するとされているが,現在は要素技術としてだけでなく開発プロセスに合わせた総合技術としての応用が求められている.そこで本研究では,企業内で実際に採集されたいくつかの不具合事例をもとに,モジュール再利用時に発生する不具合の原因についての分析と類型化を行う.そして,それらの不具合原因に対して開発現場に則した,より実践的な不具合回避策として(半)形式手法がもたらす効果を明らかにする.本発表では,不具合原因に対して行った分析と類型化の結果と,一部の不具合原因に対する回避策となるような形式手法の適用を実際に行った結果を報告する.
 
西薗 和希 M ソフトウェア工学 松本 健一 飯田 元 門田 暁人
発表題目:特徴の異なるパッチの比較によるソースコード読解に知識が与える影響の分析
発表概要:保守・派生開発では,変更仕様に従って既存のシステムのソースコードに手を加え,レビュー・テストを実施する.この場合,変更規模だけからレビューやテストのコストを見積もることは困難であり,他の様々な要因を考慮する必要がある.本研究では,実務経験者116名を対象として実施したパッチ(変更前と変更後のソースコードの差分)レビュー実験の結果を用いて,開発者の持つ知識がレビュー時間とレビューの指摘内容へ与える影響を分析する.本発表では,GUIプログラミングの知識の違いによるレビュー時間の差,および指摘内容の違いについて分析した結果を紹介する.
 

会場: L3

司会: 和泉 順子
藤原 賢二 M ソフトウェア設計学 飯田 元 松本 健一 安本 慶一 吉田 則裕
発表題目:リファクタリングが欠陥混入に与える影響のソフトウェア開発履歴による調査
発表概要:リファクタリングとは,ソフトウェアの外部的な振る舞いを変えることなく内部構造を改善することである.一般に,ソフトウェアの開発が進むとリファクタリングが゙必要となる設計品質の低い箇所がソースコード中に増加していく.このような箇所は「コードの不吉な匂い」と呼ばれている.ソフトウェア開発において実施されるリファクタリングは,不吉な匂いを除去することでソフトウェアの欠陥を予防できると言われている.本研究では,リファクタリングが欠陥混入に与える影響について,ソフトウェア開発履歴を用いて調査を行う.本研究で扱うソフトウェア開発履歴は,CVSやSubversionに代表される版管理システム,BugzillaやTracに代表されるバグ管理システムで構成される.発表では,分析に用いる手法とオープンソースソフトウェアであるColumbaを対象に行った適用実験について報告する.
 
畑田 和良 D 知能システム制御 杉本 謙二 小笠原 司 平田 健太郎
発表題目:周期運動に対するエネルギー効率に優れたパワーアシスト制御法の検討
発表概要: 我々は従来から, 周期運動に対してエネルギー効率に優れたパワーアシストについて研究している. 従来研究の提案法は, FIR型の制御器を適用した高次なシステムであった. これに対して, 本研究ではIIR型の制御器を適用することで, システムの次数の低減を実現した. また, エネルギー効率の最適化に関する補題を導いた. さらに, 速度の脈動を抑制することが有効であることを電動アシスト自転車による実験で確認した. 前述の内容に加えて, 現在検討している船舶への応用について述べる.