ゼミナール発表

日時: 09月26日(Mon)4限


会場: L1

司会: 山口 明彦
北浦 真樹 M 視覚情報メディア 横矢 直和 小笠原 司 佐藤 智和 神原 誠之
発表題目:明度が二分されるHDR画像のためのトーンマッピング
発表概要:一般的にHDR画像を通常のLDRディスプレイに表示する場合、 トーンマッピングによりダイナミックレンジを圧縮する必要がある。 従来のトーンマッピング手法では,生成した画像の違和感を軽減するために隣接する画素間では輝度の大小関係を 保存するという制約があり,その結果,利用できるダイナミックレンジが制限され最適な表現とはならない対象画像が存在する. そこで本研究では、HDR画像で一般的に良く見られる屋内と屋外の両方が混在する シーンにおいて撮影された、明度と暗部の輝度分布と画像中の領域が明確に分かれる HDR画像に特化したトーンマッピング手法を提案する。本手法では、明部と暗部の輝 度分布と画像中の領域が明確に分かれる場合、それらの領域間では、画素値の大小関 係の逆転を許し、各領域で独立にトーンマッピングを行うことで、効率的にダイナ ミックレンジを利用することが可能となる。 本発表では,明暗部の各領域に独立にトーンマッピングを適用した結果を示し, また今後の予定について述べる.
 
佐藤 琢矢 M 視覚情報メディア 横矢 直和 小笠原 司 佐藤 智和 河合 紀彦
発表題目:3次元面モデルにおけるテクスチャの欠損修復
発表概要:カメラやレンジファインダーでの計測による現実物体の3次元モデル自動生成には、生成されたモデルにオクルージョンによる欠損部分が生じることが多い。そこで3次元モデルの欠損部分を自動で修復する欠損修復が必要となる。従来の3次元欠損修復は、形状のみを修復する手法は多く存在するがテクスチャも含めた修復は少ない、またテクスチャも修復する手法においても高解像度なテクスチャの修復が困難である。そこで本研究では形状はすでに修復されているモデルに対し、テクスチャのみを修復することで高解像度なテクスチャをもつ修復モデルの作成を目指す。本発表では、本研究における進捗状況と今後の予定について述べる。
 
田中 佳樹 M 視覚情報メディア 横矢 直和 小笠原 司 佐藤 智和 神原 誠之
発表題目:IBRを用いたテレプレゼンスのための提示映像評価に基づく画像撮影手法
発表概要:本研究では,実写を用いたイメージベースドレンダリング(IBR)によるテレプレゼンスのための提示映像評価に基づく画像撮影手法を提案する.IBRを用いた蓄積再生型テレプレゼンスでは,画像を事前に撮影し蓄積する必要がある.しかし,無計画にあらゆる地点・方向で画像を記録すると撮影のコストや保持すべきデータ量が膨大になるという問題がある.そのため,周囲の環境に応じて撮影地点および,保持する画像データを適切に設定することが必要である.研究の第一段階として,最適な撮影地点を表す推奨度に撮影画像間の類似度を用いた手法について述べる.隣接する画像間で類似度が低い地点は,その間の情報が不足しているため,提示映像を見たユーザに違和感を与えると仮定し,類似度が低い地点を撮影地点の候補として推奨度マップに可視化する.これにより,IBRテレプレゼンスに最適な撮影地点密度でデータベースが構築でき,さらに類似度が高い地点では,冗長なデータを間引くことで記録データ量の削減も可能となる.今回の発表では、現在の進捗状況と今後の課題について述べる.
 
山崎 将由 M 視覚情報メディア 横矢 直和 加藤 博一 佐藤 智和 河合 紀彦
発表題目:ホモグラフィーを用いた画像修復に基づく拡張現実感におけるマーカの除去
発表概要:拡張現実感(Augmented Reality)において広く用いられているマーカを提示画像上から取り除き,取り除かれた領域を違和感なく修復する隠消現実感(Diminished Reality)を実現する新たな手法を提案する.従来,入力画像上において,修復対象となるマーカ領域周辺のパターンに類似したパターンを画像上の他の領域で探索し,これを修復対象領域にコピーすることで,マーカを隠消する手法が提案されている.しかし,これらは入力画像上での視点位置に依存したテクスチャパターンのコピーによる修復を行うため,カメラの運動による同一物体の見え方の変化を考慮しておらず,また生成されたテクスチャの時間的な連続性を考慮していないため違和感が生じることがある.本研究では,マーカ周辺が平面であることを前提とし,マーカを真上から見た画像に変換した上で,透視投影効果による歪みのないテクスチャを用いて修復を行うことで,違和感のないマーカの隠消を実現する.
 

会場: L2

司会:

会場: L3

司会: 橋本 健二
上山 祐信 M ディペンダブルシステム学 井上 美智子 関 浩之 米田 友和
発表題目:マルチコア環境でのワード並列故障シミュレーション
発表概要:近年のマルチコアプロセッサの普及に伴い,それを効率的に利用する並列アルゴリズムの必要性が高まっている.そのようなアルゴリズムではキャッシュの効率的な利用が重要である.扱うデータが複数種類かつサイズの大きな問題についてキャッシュ効率等を考察するため,本研究では並列化対象問題として故障シミュレーションを扱う.本発表では既存実装である並列同時故障シミュレーションに対する解析と,提案手法であるワード並列故障シミュレーションについて,進捗状況と今後の方針を述べる.
 
豊永 翔 M ディペンダブルシステム学 井上 美智子 関 浩之 米田 友和
発表題目:マルチコアプロセッサによるXMLクエリ並列化
発表概要:マルチコアプロセッサ上でXMLクエリの並列処理を行う. XMLデータベースはデータのサイズが大きいため, クエリ処理の際の負荷が大きい. そこで効率的なクエリの並列処理をマルチコアプロセッサ上で行うため, データを工夫して分割する手法を提案する. Bordawekarらの既存手法はXMLクエリのXPathをステップごとに分割する手法であったが, 本研究ではより柔軟なデータ分割手法を提案し, それによりクエリ並列化の効率を向上させる.
 
Ahmad EL GHAFARI M ソフトウェア設計学 飯田 元 関 浩之 木下 佳樹 吉田 則裕
Title. Toward a Practical Approach to Proactive Assessment of Constraint Mismatch of Component Reuse in Software Evolution Process
Abstract. Reusability is crucial to the productivity of software industry once it is professionally applied. A wise choice of reuse lies on the assessment of a candidate COTS whether it is reusable. Checking constraint mismatch of COTS to be reused is needed to assess the reusability. For this reason, and to be objective, we need to find well-defined methods and tools to help in this decidability problem. Both Static and dynamic analyses are exploited to blend a method yielding in guiding engineers during Software Evolution Processes. In order to develop the method, survey for tools and methods that may valuable and applicable for component constraint mismatch checking. In this talk, latest result of the survey and current idea of the method is introduced. Further work will be done especially for the dynamic analysis.
 
吉岡 俊輔 M ソフトウェア設計学 飯田 元 関 浩之 松本 健一 吉田 則裕
発表題目:クラスタリングを用いたコードクローンの検出
発表概要:ソフトウェアの開発現場ではソースコードのコピー&ペーストにより類似したコードの断片が発生する。この類似した断片をコードクローンという。コードクローンがソフトウェアの品質に悪い影響を与えていることが一般に知られている。そのためこれまでにコードクローンを検出する手法がいくつか提案されてきた。しかし従来の手法では、計算に時間がかかるという問題点がある。本研究ではクラスタリングに着目し、従来よりも短い時間で検出するための手法を提案する。