森口 拓人 | 知能コミュニケーション |
発表題目 : 収録環境差に適応可能なリアルタイム肉伝道音声変換のDSP上への実装
発表概要 : 音声は重要なコミュニケーション手段であるが,騒音環境下や静音環境下では使用しにくいという問題がある. その問題に対してNAMマイクという肉伝道で僅かな音でも収録できる装置を用いることは効果的だが,空気伝道音声に対して音質が劣化していることや,圧着位置によって音響特性が変わってしまうという欠点がある. その欠点を補うため,統計的性質変換と環境差適応を用いると空気伝道音声に近い自然な音声に改善出きることが研究されている. しかし,統計的性質変換と環境差適応をリアルタイムに行うことは計算量的に難しく,まだ研究がなされてない. 本発表では,これらの問題と既存研究の枠組み,提案手法のアイディア,進捗,今後の予定について述べる. | |
KANASHIRO PEREIRA LIS WEIJI | 自然言語処理学 |
澤井 悠 | 言語科学 |
発表題目:Assisting ESOL learners by detecting non-native verb usage
(動詞選択誤り検出による英語学習者支援) 発表概要: The number of ESOL, an abbreviation of "English as a second or other language", learners is over 1 billion. Difficulties of ESOL learners can be different depending on their competency of writing. This study will be focused on detection and suggesting alternatives of "verb-noun" collocation which is acknowledged as a well-known problem of the advanced ESOL learners through previous works done by linguists. In this presentation, the latest, state-of-the-art related study will be introduced briefly as well as the proposed method that I'm planning to use, and the future plan of my study. | |
上月 一史 | インタラクティブメディア設計学 |
発表題目:ARのための自然特徴点抽出
発表概要:ARでは画像内に仮想物体や情報を表示する場所を決定するために,幾何位置合わせが必要となる.現在,幾何位置合わせに自然特徴点を使用する手法の研究が多くなされている.しかし,現在の自然特徴点ではARの幾何位置合わせに必要とされる要件すべてを十分に満たしているとは言えない.そこで,本研究では要件すべてを十分に満たす新たな自然特徴点抽出アルゴリズムを考察・提案する.本発表では既存アルゴリズムを紹介するとともに,既存アルゴリズムを理解するために行った,既存アルゴリズムの実装経過を報告する. | |
吉川 友也 | 自然言語処理学 |
発表題目:トピックを考慮した情報拡散の数理モデリング
発表概要:ソーシャルネットワーク上で人から人へと情報が伝播する現象をモデル化することは、情報拡散現象の理解にとって重要である。しかし、既存の情報拡散モデルでは、トピックに依らず同じパラメータによって情報が広がると仮定している。そこで、本研究では、トピックを考慮した情報拡散モデルを構築し、EMアルゴリズムに基づくパラメータ推定法を提案する。 | |
武部 雄一郎 | 知能システム制御 |
発表題目:[論文紹介]Evaluation of performance criteria for simulation of submaximal steady-state cycling using a forward dynamic model
発表概要:我々は筋電位計測・モーションキャプチャに基づいた運動・トルク予測を用いて,フィードフォワードによる自転車のペダリングアシスト制御を実現することを検討中である.このためには,筋骨格モデルシミュレーションに対する知識が不可欠である.上記論文では,筋骨格モデルを用いたサイクリングシミュレーション時の,筋肉に対する神経刺激の印加タイミングと強度を,各種評価基準に基づいて最適化する方法について述べている.その内容について紹介する. | |
神垣 宇哉 | 生命機能計測学 |
発表題目:集光レーザーによるin vivo神経細胞刺激法の開発
発表概要:蛍光顕微鏡によるCa2+イメージング法を用いることで神経細胞の発火状態を観察できるようになっており、さらに任意の神経細胞を発火させる細胞刺激法ができれば神経回路の働きを解明する強力なツールになることが期待される。従来の神経細胞刺激法では、任意の細胞を細胞単位で発火させることは困難であった。本研究では、細胞単位で刺激が可能な神経細胞刺激法の開発を目的として、集光レーザーによる二光子励起現象を用いた神経細胞刺激システムを開発する。本発表ではその概要と関連研究、今後の研究計画について述べる。 | |
本間 直樹 | ロボティクス |
発表題目:省エネルギ動作を目指すヒューマノイドロボットの足形状デザイン
発表概要:現在のロボットは長時間の自律動作は難しく,実用化にはエネルギ消費を抑える必要があります.そこで,本研究では省エネルギ動作を実現できるロボットの足形状をデザインすることに取り組んでいます.本研究では,ロボットの動作で最もエネルギ消費が大きい歩行という運動に着目します.歩行における省エネルギな足形状を設計し,他の動作にも適用できる足形状へと改良していく予定です.従来のロボットは,足形状が単純な平らな足を使われることが多く,ロボットの歩行は人の歩行のように倒れる力を利用していません.つまり,重力で倒れないようにバランスを常に取りながら歩いているため,エネルギ消費が大きい欠点があります.そこで,重力を利用した高エネルギ効率な受動歩行において,省エネルギを目指す足形状設計に適していると考えています. | |
前 佑樹 | 数理情報学 |
発表題目:オフィスログからの知的生産性にかかわる特徴抽出
発表概要: 企業がグローバル競争環境において競争優位を得ることを動機として,知的生産性の向上が求められている. 知的労働者の生産性を向上させるためには,社員が持つ能力を十分に発揮させ,社員間で協調して仕事を行いやすいような組織を作り,運営することが求められる. 共同研究先では,オフィスにおける研究者のログデータやアイディアを思いついたときなどひらめきの時刻を記録している. 知的生産性向上の要因となるような特徴が分かれば,組織をどのように運営すべきなのか方向性が見える. 本発表では,オフィスログから抽出した特徴の可視化の結果と進捗状況を報告し,今後の計画について述べる. | |
勝田 雄大 | ネットワークシステム学 |
発表題目:RF信号処理を用いたZigBeeの信頼性向上
発表概要:近年、小型のセンサノードで収集した情報を近距離無線伝送により収集するセンサネットワークに対する需要が高まっている。それに伴い、センサネットワークでは、小型で低消費電力かつ信頼性の高い通信が求められる。しかし、無線通信では、送信した電波が複数の経路を通じて伝搬することにより、受信電界強度がしばしば低下するマルチパスフェージング現象が生じ、受信特性が劣化するという問題がある。この問題に対処する手法として、ダイバーシチ技術が一般的に使われてきた。しかし従来のダイバーシチ技術は、複数のRF回路や信号処理が必要となるため、小型・低消費電力のニーズに答えることが困難であった。そこで、本発表では、ESPAR(Electronically Steerable Passive Array Radiator)アンテナを用いて、単一のRF受信系でダイバーシチ効果が得られる技術を提案し、今後の見通しについて述べる。 | |
山中 良祐 | コンピューティング・アーキテクチャ |
発表題目:二重化を用いた演算器アレイにおける故障箇所特定機構の検討
発表概要:近年、計算機の性能向上のためにアクセラレータを使用することが多くなってきている。アクセラレータを使用するにはより多くのハードウェアが必要になるが、それは半導体製造技術の向上による微細化で対応できる。しかし微細化に伴いビット反転による一時故障や断線による永久故障などの故障発生確率は増大する。さらに回路規模の増大によるデバイス単位の故障確率も増加する。そのため、できる限り回路規模を増やさず耐故障性をもたせることが必要となる。発表では従来手法の説明及び私の研究室が提案しているアーキテクチャに基づく提案手法を述べたあと、私が担当する実装案について説明し、今後の方針を述べる。 | |
松村 太一 | 計算メカニズム学 |
発表題目:センサネットワークにおける効率的で安全な受信確認方式
発表概要:センサネットワークは相互に接続された多くのセンサノードと, センサノードの管理やセンシングデータを受け取る基地局で構成される. 基地局がノードに対してデータを送信した際, 全てのノードがデータを確かに受信したかどうかを基地局が確認する受信確認処理は, センサネットワークにおいて重要なプロセスである. しかし, センサネットワークにおける受信確認には輻輳, 中間ノードの不正といった問題があり, さらに計算資源に関する厳しい制約がある. 本発表ではこれらの問題とそれらに対する既存研究, 提案手法のアイディア, 今後の予定にについて述べる. | |
藤井 賛 | ユビキタスコンピューティングシステム |
発表題目:アクセスポイント搭載車両を利用した屋外ユーザ向けWi-Fiオフローディングの提案
発表概要:近年スマートフォンが普及し,それに伴いモバイルトラフィックは年々増加している.このままモバイルトラフィックが増加すれば,2013年前後に3G回線がパンクするのではないかと懸念されている.それを防ぐ方法として,3G回線の代わりにWi-Fiを使ってデータ通信を行う,Wi-Fiオフローディングに関する研究が行われている.既存方式の問題点として,歩行者のような,一度Wi-Fiエリアを離れて屋外で活動するユーザは,次にWi-Fiエリアに入るまでに長い時間を要するため,オフローディング完了までの通信遅延が増大してしまうという点があげられる.この問題を解決するため,本研究では,アクセスポイント搭載車両を利用したオフローディング方式を提案する.提案方式では,まず,屋外ユーザが,自身の付近を走行する車両をアクセスポイントとみなして通信し,オフローディング対象のデータを車両に預ける.次に,車両は,屋外ユーザより預かったデータを,インターネットとの通信が可能なアクセスポイントの通信エリアまで運んでいき,屋外ユーザの代わりにインターネット上のノードと通信を行う.このように,車両を中継器として利用することで,屋外ユーザのオフローディング可能エリアを拡大し,より遅延時間の短いオフローディングを実現する. | |
鈴木 大陽 | コンピューティング・アーキテクチャ |
発表題目:アクセラレータにおける浮動小数点演算機構の検討
発表概要:近年,画像処理や科学技術計算を高速に実行できるアクセラレータへの需要が高まっている. このうち,画像処理に対しては本研究室で提案された線形アレイ型アクセラレータ(LAPP : Linear Array Pipeline Processor)が高性能と低消費電力を実現している. LAPPで科学技術計算を高速実行するためには浮動小数点演算器(FPU : Floating point number Processing Unit)を追加することで実現できるが,計算機資源の制約やFPUにおける回路遅延から性能低下につながる恐れがある. 本発表では, LAPPの構造について触れ,先述した問題点とそれらに対する提案手法について説明し,今後の予定を述べる. | |