ゼミナール発表

日時: 10月18日(月) 3限


会場:L1

司会:山内 由紀子
坂口 隼 M2 伊藤 実 関 浩之 安本 慶一 山内 由紀子
発表題目:無線センサネットワークにおけるセンサノードの電池残量を考慮した自律適応的データ収集手法
発表概要:無線センサネットワークでは,各センサノードはマルチホップ通信によりシンクノードにセンシングデータを収集する.この際,シンクノードに近いセンサノードほど,より多くのセンシングデータを転送しなければならず,バッテリを早く使い果たす可能性がある.さらに,無線センサネットワークでは,バッテリを使い果たし停止したセンサノードを補うために,新たなセンサノードを追加することも多い.そのため,センサノードの停止・追加に自律的に適応できることが望ましい.本発表では,無線センサネットワークの稼働時間を延長しつつ,センサノードの停止・追加に自律的に適応するデータ収集トポロジ構成アルゴリズムを提案する.提案アルゴリズムでは,データ収集に不要なセンサノードをスリープさせることで消費電力を抑制する.データ転送の負荷が集中しやすいシンクノード付近ほどセンサノードを多く起動させる.起動しているセンサノードによって各センサノードからシンクノードへの経路を複数持つDAGをデータ収集トポロジとして構成することで,特定のセンサノードへのセンシングデータの集中を回避する.構成したDAG上でセンサノードのバッテリ残量に応じた経路でデータ転送を行うことで,センサノードへの負荷を分散させる.
 
友谷 有希 M2 関 浩之 伊藤 実 楫 勇一
発表題目:クロスドメイン運用可能なロールベースアクセス制御
発表概要:従来、情報システムにおけるアクセス制御は機関ごとにロールを定義し、それに基づき行われることが多く、ユーザとロールの対応関係は、ユーザやロールの偽装といった安全性の低下を防ぐため、ロールの管理者によって定義される。しかし、ユーザ自身でロール管理ができないため、他機関へのロールの提示が困難であるといった様々な問題点が生じる。そこで、本研究では、ロール管理をユーザ自身で行うことにより、従来手法より柔軟な手法の提案を目的とする。また、ユーザやロール偽装といった安全性の低下を防ぐために、チャレンジレスポンス認証とIDベース暗号を用いてこれを解決する。
 
山下 明日輝 M2 山口 英 伊藤 実 門林 雄基
発表題目:目的に応じたユーザを各種サービスから横断的に探せる基盤の提案
発表概要:各種サービスから得られる情報をもとに, 目的に合致するユーザを発見する試みは多数行われている. しかし現在, ユーザは各種サービスを目的に応じて使い分け, データをそれぞれのサービスに分散的に蓄積している. そのため, 1つのサービスから得られる情報は, ユーザの一部の側面しか表さない. また, 各サービスから得られる情報は特化された情報が多く, 各サービス間で得られる情報の統合は難しい. 本研究では, 各サービスから得られる情報を, 強制的に正規化する演算モジュールを提供する基盤を提案する. 提案基盤の利用者に, 要求に応じた演算結果を提供することで, サービスを横断的に条件に合致したユーザを探すことを可能とする.
 
王  M2 山口 英 伊藤 実 門林 雄基
発表題目:DHTにおける攻撃ノードの検知手法の提案
発表概要:中央集権的な管理機構を持たないP2Pネットワークは,不特定多数のノードが参加可能という特徴を持つ.P2Pで主に使われているDHTには,Sybil AttackやEclipse Attack, Poisoning Attackなどの攻撃がネットワークサービスに悪影響を及ぼすという問題がある.そこで本研究では,DHTの代表的なアルゴリズムであるChordとKademliaに対する攻撃の影響を緩和することを目的として,攻撃ノードの動作分析を用いた攻撃ノードの検知手法を提案した.さらに,ChordとKademliaにおいて攻撃が発生した環境を想定したシミュレーションを行い,提案手法の有効性を検証する.
 

会場:L2

司会:浅原 正幸
山本 憲三 M2 鹿野 清宏 松本 裕治 猿渡 洋 戸田 智基
発表題目:食道音声強調における声質制御法
発表概要:喉頭摘出者のための代用発声法の一つに食道発声法がある. 食道音声は,健常者の音声と比較するとその音質は低く,また,話者によらず似た声質となり話者性が劣化する. 食道音声の音質改善のために,これまでに,食道音声から健常者音声への変換が提案されており,その有効性が示されている. 本手法に対し,重回帰混合正規分布モデルに基づく声質変換・制御法を導入することで,操作性に優れた変換音声の声質制御を実現する.
 
是竹 有里 M2 鹿野 清宏 松本 裕治 猿渡 洋 戸田 智基
発表題目:HMM音声合成におけるスペクトル特徴量及びモデル学習法の比較
発表概要:テキスト音声合成の一つにHMMに基づく音声合成(HTS)がある。この技術は柔軟性に優れているが、合成音声の自然性は十分ではない。そこで本研究ではHTSの音質改善を目標とする。HMM音声合成の品質に影響を与える代表的な要因として、スペクトル特徴量とモデル学習法がある。本発表では、ケプストラム/線形スペクトル対、HMM/トラジェクトリHMM学習、系列内変動のモデル化の有無といった要因が合成の品質に与える影響を調査する。
 
木村 直人 M2 鹿野 清宏 松本 裕治 中村 哲★
発表題目:音声認識の不確定性を考慮したWFSTに基づく対話制御の拡張
発表概要:我々は,重み付き有限状態トランスデューサ(Weighted Finite-State Transducer:WFST)に基づく対話システムを提案している.これまでの研究では,WFSTに基づく対話制御(WFSTDM)に基づく統計的対話システムの構築を行い,ユーザ発話の書き起こし文をシステムの入力として,対話戦略の性能評価を行ってきた.本研究では,音声認識結果を対話システムの入力とした場合の性能評価を行う.音声認識結果をシステムの入力とした場合,音声認識誤りによって対話制御の性能が劣化する.そこで,本発表では,音声認識誤りによる性能劣化を改善するために音声認識の単語信頼度・複数候補(N-best仮説)を処理できるようWFSTDMを拡張し,性能評価を行った結果について報告する.
 
DENIS BABANI M2 鹿野 清宏 松本 裕治 猿渡 洋 戸田 智基
発表題目: Improving NAM Recognition Using Normal Speech Data
発表概要: A new type of microphones are able to capture faint voices directly from the skin of the speaker. The voice captured is called Non-Audible Murmur (NAM), and as a consequence, these microphones are called NAM microphones. By employing NAM as a way of communication, we can preserve better the privacy of conversation regardless of the listener (human or machine). Recently NAM is being considered as a new way of interaction with speech recognition systems. However, the lack of of training data has pushed researchers to develop ways of using already accumulated training data of ordinary speech. In this paper we present the results of investigating new methods in using ordinary speech data for building a NAM acoustic model. These methods are based on Speaker Adaptive Training (SAT) technique, and Constrained MLLR (Maximum Likelihood Linear Regression) to transform ordinary speech acoustic features into NAM features. The results produced by these methods yield an absolute increase of 2% in word accuracy compared with conventional methods.
 
服部 信彦 M2 鹿野 清宏 松本 裕治 猿渡 洋 戸田 智基
発表題目:音声翻訳システムのための言語依存確率分布関数に基づく韻律変換
発表概要:音声翻訳システムにおいて,入力話者の声質での音声出力を可能にするため,一対多固有声変換に基づく声質制御を提案した.本研究では,より出力音声に入力話者の個人性を持たせるため,日本語及び英語韻律パラメータの確率分布関数を用いた韻律変換法を提案し,その有効性を評価する.
 

会場:L3

司会:大竹 哲史
吉村 和浩 D2 中島 康彦 藤原 秀雄 嶋田 創 中田 尚 姚 駿
発表題目:低消費電力を実現する革新的プロセッサに関する研究
発表概要:近年,低消費電力かつ高性能なプロセッサとして,メニコアプロセッサとリコンフィギャラブルプロセッサが注目されている.しかし,前者では,動作周波数向上に代わりにコア数増加による性能向上を目指しているが,コア数増加に伴い,静的消費電力が増加することが問題である.後者では,アプリケーションに応じて機能ユニット間のネットワークを再構成し,専用回路と同等の性能と低消費電力を実現しているが,既存機械語命令を実行できないという問題がある.本発表では,前者に対して異種命令混在実行プロセッサOROCHIと,後者に対して線形アレイ型パイプラインプロセッサLAPPを提案する. OROCHIは,VLIWプロセッサの余剰演算能力で汎用命令を実行し,バックエンドを共有することで回路規模を削減し,静的消費電力削減を実現する. VLIW命令を優先スレッドで実行し,汎用命令を非優先スレッドで実行する際,非優先スレッドのキャッシュミスにより優先スレッドの性能を低下してしまう問題がある.この問題を解決するために,非優先スレッドの命令を選択的にパイプラインフラッシュし,優先スレッド性能を維持する「Selective Flush Mechanism」を提案する.本発表では,この仕組みを紹介し,優先スレッドの性能と電力の評価について報告し,今後の予定を示す. LAPPは,フロントエンドをひとつにまとめ,複数のバックエンドを連結することで,回路規模の削減と計画的な長期間パワーゲーティングを適用し,低消費電力を実現する. LAPPと一般的なリコンフィギャラブルと異なる点は,既存機械語命令を演算器アレイに写像する点である.本発表では,この命令写像の仕組みを紹介し,RTL設計による遅延時間と回路規模の評価について報告し,今後の予定を示す.
 
岩上 拓矢 M2 中島 康彦 藤原 秀雄 嶋田 創 中田 尚 姚 駿
発表題目:演算器アレイを拡張する細粒度時分割機構
発表概要:物理制約のある演算器アレイに対し一般的な機械語命令列を写像するための時分割利用機構を提案する.我々が提案している演算器アレイ型アクセラレータでは1演算器につき1命令を割り当てることで高いスループットを実現している.しかしより長い命令列を写像することは制約により困難であった.本発表では演算器アレイの時分割実行に必要な構成を提案し、RTL設計とシミュレーションに基づき定量的な評価を行う.
 
森 浩大 M2 中島 康彦 藤原 秀雄 嶋田 創 中田 尚 姚 駿
発表題目:演算器アレイ型アクセラレータのための命令変換手法の検討
発表概要:近年の低消費電力で高性能なプロセッサでは演算器を多数使用する演算器アレイ型アーキテクチャが盛んに研究されているが,性能を最大限に引き出すためにはコンパイラの開発や命令セットを新たに設計しなければならないことが多い.そこで本研究室では既存命令セットのみを用いた演算器アレイ型アクセラレータを提案している.本アクセラレータは既存プログラムを実行することは可能であるが,既存プログラムそのままでは演算器アレイを用いた超高速実行はできない.そこで本研究では,演算器アレイと演算器間ネットワークを効率的に利用するための,既存プログラムを変換する手法を検討する.
 
渡邊 良二 M2 中島 康彦 藤原 秀雄 嶋田 創 中田 尚 姚 駿
発表題目:空間および時間冗長化技術を融合させた高信頼プロセッサの提案
発表概要:近年,半導体の微細化によって回路の故障発生頻度の増大が予想されている.そこで,これまでに回路故障の発生を予め想定し,空間的な冗長化技術を回路設計に適用することで信頼性を確保し,また処理性能においても従来通りの性能を引き出せるようなプロセッサ構成が提案されている.しかし,従来のプロセッサにこのような冗長化をそのまま適用した場合,面積性能比が極端に悪くなるという問題点がある.そこで本発表では,空間及び時間冗長技術の2つを融合することで,空間的冗長化による回路面積の増加を抑え,永久故障に対応できないという時間冗長化の欠点を解決したプロセッサ構成を提案し,従来の構成に比べ面積性能比に優れることを示す.