ゼミナール発表

日時: 9月30日(木) 3限


会場:L1

司会:宮本 龍介
森久 和昭 M2 山口 英 岡田 実 門林 雄基
発表題目:侵入検知システムに用いるシグネチャを生成するための攻撃パケット抽出精度向上に関する研究
発表概要:インターネットからの攻撃を発見するために侵入検知システム(IDSと呼ぶ)が使用される.このIDSを運用するには,攻撃を発見するためのパターン(シグネチャと呼ぶ)を攻撃パケットから生成する必要がある.IDSはこのシグネチャによって性能が左右される.IDSの性能を向上させるためには,受信パケットから攻撃パケットのみを抽出する精度を向上させることと,攻撃パケットからシグネチャを効率よく生成することが必要がある.本研究では攻撃パケットの抽出に注目する.攻撃パケットの抽出精度を向上させるために,パケット発信元のホストが所属する自律システムのレピュテーション情報を用いる.
 
米田 司 M2 山口 英 岡田 実 門林 雄基
発表題目:仮想ネットワーク環境における仮想ルータ移動制御機構の提案と実装
発表概要:近年, ネットワーク仮想化技術が注目されている. このネットワーク仮想化技術の1つに, 物理ルータ上で複数の仮想ルータを動作させる技術がある. 今後は, 仮想ルータを利用し単一の物理ネットワーク上に複数の仮想ネットワークを構築する運用形態が普及すると考えられる.
従来, ネットワーク資源の負荷分散についてはトラフィックのみが着目されていた. しかし, 前述のようなネットワーク環境においては, 1つの物理ルータを複数の仮想ルータで共有する. そのため, ネットワーク資源の負荷分散においては, トラフィックのみならずルータのCPU負荷やメモリ使用率等も考慮しなければならない. また, ネットワークの状況は時間の経過とともに変化するため, その変化に合わせてネットワーク資源の負荷分散を図るべきである.
これらの要求を実現する技術として, 仮想ルータを他の物理ルータに移動させる技術が考えられる. 仮想ルータの移動技術を利用し, 仮想ルータを動的再配置することで前述の要求を満たすことができると考える. 先行研究では, 複数の仮想ネットワークが重なった環境での仮想ルータのライブマイグレーションを考慮していないなど, 実運用面への適用性に問題がある. 本研究では, 実運用へ適用可能な仮想ルータ移動制御機構を提案・実装する.
 
景山 久義 M2 山口 英 岡田 実 門林 雄基
発表題目:ワイヤレスメッシュネットワークにおけるテレビ電話の通信品質の改善
発表概要:現在,無線LANへの要求として通信範囲の拡大があげられている.ここでは,配線の増設などの工事を必要とせず,機器の移動も可能なネットワークが求められていた.そこで,アクセスポイントを複数経由して通信を行うワイヤレスメッシュネットワーク(WMNと呼ぶ)に着目した.このWMNでテレビ電話を行う場合,アクセスポイントを複数ホップすることによって,途切れやすい通信とパケットロスが大きな問題となる.本研究ではWMN上で複数の端末がテレビ電話を行った際に発生する問題点について調査を行い,その改善を提案する.
 
阪本 貴大 M2 山口 英 岡田 実 門林 雄基
発表題目:車車間通信を用いた最適経路制御手法の提案
発表概要:自動車社会になった今日,世界中で交通渋滞による生活への影響が問題になっている.既に普及している渋滞回避の技術としてVICSがあるが,センサが設置されている道路の状態しか取得できないため,正確な渋滞予測ができない.そこで,車車間でプローブ情報を直接やりとりし,自律分散方式で渋滞予測をおこなう手法の研究がすすんでいる.本研究では,車両ごとに個別の渋滞情報を提供し,ユーザの判断による経路選択を抑制することで,渋滞の少ない交通網を実現することを目指す.
 

会場:L2

司会:天野 敏之
山 純一 M2 横矢 直和 砂原 秀樹 山澤 一誠 神原 誠之
発表題目:MobileERにおける隊員視点カメラとPTZカメラを用いた伝送映像の生成
発表概要:救急医療において,救急隊は複数の医療機関に傷病者の詳細な情報を伝えることを要求される. そこでIKOMA119プロジェクトでは,救急車内で撮影された動画像やバイタルデータをリアルタイムで伝送し 患者の容態を共有できる救急医療支援システム(MobileER)の開発を進めてきた. しかし,救急隊員の首振り等による動画像の乱れや情報伝達が音声に依存しているなどの問題があり, 複数拠点へ効率よく情報を発信することが困難であった. 本研究ではMobileERをベースとして, 複数拠点への情報伝達に用いるための救急車内から容易に更新可能な傷病者情報データベースと, 車内状況に依存しない画像の取得を目的とした隊員視点カメラと救急車内PTZカメラを併用したカメラシステムの構築を目指す. 本発表では,構築した傷病者情報データベースとその利用法について述べる.
 
川戸 一希 M2 横矢 直和 加藤 博一 山澤 一誠 佐藤 智和
発表題目:三次元点群への局所平面当てはめによるランドマークデータベースを用いたカメラ位置・姿勢推定の頑健性の向上
発表概要:拡張現実感において,現実環境と仮想物体との位置合わせを実現するためにはカメラの位置・姿勢を推定する必要がある.本研究では,これらの手法のなかでも,Structure from Motion(SfM)法を用いて自然特徴点によるランドマークデータベースをあらかじめ構築し,これをカメラ位置・姿勢推定に利用する従来手法に着目する.この手法は,画像に基づいた推定を行うことで高精度な位置合わせを実現でき,また比較的データベース構築時の人的コストが低いという特長がある.しかし従来手法には,ユーザがランドマーク取得時のカメラ位置から離れた場合において,ユーザの近くに存在するランドマークの対応付けに失敗し,推定精度が低下するという問題があった.本研究ではSfM法により得られた自然特徴点の三次元点群に対して局所平面を当てはめ,ランドマークの見え方を幾何学的に補正することで対応付けの精度を向上させ,頑健なカメラ位置・姿勢推定を実現する.
 
園田 智之 M2 横矢 直和 加藤 博一 山澤 一誠
発表題目:事前演算済み放射輝度伝搬による拡張現実感における光学的整合性問題の解決
発表概要:写実性の高い拡張現実感(AR)アプリケーションを実現するためには、ARにおける光学的整合性問題を解決する必要がある。光学的整合性問題とは、実物体・仮想物体間の陰影の矛盾等に関する問題である。本研究では、コンピュータグラフィクスにおけるリアルタイムグローバルイルミネーション技術のひとつである、事前演算済み放射輝度伝搬(PRT)を用いることでこの問題を解決することを目的とする。本発表ではPRTをARアプリケーションに適用する際に生じる問題について列挙、検討する。
 
土屋 太二 M2 横矢 直和 加藤 博一 山澤 一誠
発表題目:家電操作のための投影型リモコンシステム
発表概要:家電機器を遠隔操作するために用いられている従来のリモコンには「どこにあるか分からなくなる」,「置き場所に困る」等のユーザの不満がある.この問題は,ユーザに装置を携帯させることなく利用できる家電操作システムの実現により解決できる.そこで本研究では,天井設置型パンチルトカメラプロジェクトユニットを用いることで,ユーザが使いたいときのみ手元に提示される投影型リモコンシステムの実現を目指す.
 

会場:L3

司会:竹村 憲太郎
篠原 大亮 M2 木戸出 正繼 小笠原 司 松原 崇充
発表題目:双腕ロボットを用いた着衣スキルの実現
発表概要:近年,ロボットが家庭環境で活躍することが期待されており,衣類等の柔軟物を扱う研究が注目がされている。 そこで本研究では,柔軟物と人の絡まりを扱う着衣スキルに注目し,ロボットによる着衣スキルの実現を目的とする。 ロボットによる着衣スキルを実現するためには,人のTシャツの着衣スキルの計測・解析を行い,ロボットの運動計画に人の巧みさを考慮することが有効であると考えられる。 また,着衣スキルを表現する方法として,Tシャツを輪の集まりと考え,輪と人の腕の絡まり状態を表現する絡まり位相空間を用いる。 本発表では,絡まり位相空間を用いて人の着衣スキルの計測・解析結果から考察を述べる。
 
松添 静子 M2 木戸出 正繼 小笠原 司 松原 崇充
発表題目:“振り付け課題”におけるユーザ趣向を捉えた低次元空間に基づく個人適応
発表概要:本研究の目的は,少ないインタラクションを経て個人の趣向に合わせた適応的な行動(個人適応)をロボットが行なえるようになることである. 従来研究では,個人適応に対してタスクを限定することで一定の成果を上げているが,実環境下での応用は期待できない. そこで言語情報での個人適応の手法を応用し,身体表現における個人適応を言語情報に対する“振り付け課題”として捉えることで,一見して複雑な身体表現において共通部分を見出すことを試みる.そして,個人適応を低次元空間における問題として扱うことで一般的なタスクにおいても,実時間性と適応精度を兼ね備えた個人適応機能の実現を目指す.