ゼミナール発表

日時: 9月29日(水) 3限


会場:L1

司会:宮本 龍介
金城 健 M2 池田 和司 杉本 謙二 銅谷 賢治★ 吉本 潤一郎
発表題目:線形Bellman方程式の実ロボットへの応用
発表概要:モデルベースの学習ではBellman方程式から最適制御則が導かれる.TodorovはこのBellman方程式を線形化できる新たな問題クラスを設定した.[2006]これにより解析的な手法によって最適制御則を導出することが可能となった.しかしながら実ロボットの適応する際にはモデルフリーであることが好ましい.本研究では,Todorovが提唱した新たな問題クラスにおける,モデルフリーな学習法の提案を目的としている.
 
池田 純起 M2 池田 和司 湊 小太郎 柴田 智広
発表題目:ヒト皮質脳波からの黙読母音の判別に関する研究
発表概要:本研究では,非健常者の他者とのコミュニケーションをサポートする Brain Computer Interface(BCI)を目指した基礎研究として,皮質脳波(ECoG)からの黙読母音の判別を行った.ECoG は,頭蓋内の硬膜下に設置された電極によって計測される.ECoG 電極が設置された2 名の被験者(てんかん患者)に母音(あ,い,う)を黙読させ,その際の ECoG を測定した.得られたデータから,high-γ(70-160 [Hz])帯域のパワースペクトルを計算し,母音判別のために用いるサポートベクターマシン(SVM)への入力とした.また,本研究では,BCI のヒトへの負担を軽減することを目的として,被験者に設置されている電極全てを用いずに,多変量分散分析によって選ばれた電極のみを使用して母音判別を行った.その結果,全被験者において,僅か1個の電極を使用するだけで,チャンスレベル(33%)を超えて母音の判別ができたので,報告する.
 
松井 元輝 M2 杉本 謙二 岡田 実 平田 健太郎 橘 拓至
発表題目:コグニティブ無線ネットワークにおけるPID制御を用いた電力制御法
発表概要:コグニティブ無線ネットワークでは,一次システムが利用している周波数帯域を二次システムが使用することで,周波数の有効利用が実現される. このとき,二次システムは一次システムに干渉しないように送信電力を調整しなければならない.その一方で,二次システム自身の通信性能も考慮して送信電力を調整する必要がある.そこで本研究では,PID制御を用いた電力制御法を提案する.提案方式では,二次システムの各送信機が自身の通信品質を考慮し,PID制御によって送信電力を決定する.さらに,一次システムからの干渉電力値の情報を基に,更新アルゴリズムに従って拘束条件を決定し,実際の送信電力を決定する. 本発表では提案方式の概要について説明し,提案方式の性能をシミュレーションによって評価する.