ゼミナール発表

日時: 9月27日(月) 2限


会場:L1

司会: 渡辺 一帆
木下 知洋 M2 木戸出 正繼 池田 和司 松原 崇充
発表題目:運動情報と環境情報の同時計測による 環境変化に適応的な運動スキルの見まね学習
発表概要:本研究では、見まね学習の枠組みにより、熟練者による卓球の返球スキルをヒューマノイドロボットに伝達するための手法を提案する。提案するアプローチでは、多様な打球に対する的確な返球動作を、ステレオカメラと熟練者からロボットへの直接教示により同時計測する。多数の時系列データであるストローク軌道はパラメトリック運動学習プリプリミティブ用いて効率的にモデル化し、また、非線形回帰によって、打球状態プリミティブのパラメータとを関連付ける。提案手法により、多様な打球に対して汎用的なストロークスキルが見まね学習でき ることを実験的に示す。
 
睥咫‖麩 M2 木戸出 正繼 池田 和司 山田 敬嗣★ 國枝 和雄 浮田 宗伯
発表題目:グループ意思決定のための発言意図の可視化による議論支援システム
発表概要: 企業など組織においては集団内でのコミュニケーションが日常活動の中で欠かせない要素である. 特に日常的に行われ多くの時間を費やす会議は重要なコミュニケーション手段であり,本研究では 会議の中で意思決定が行われる場面に着目する. 意思決定の際には議論が発展せず決定事項に納得できないというような問題が生じるが, そこで探求型プロセスの知見を活かし議論を支援するシステムの実現を目的とする. 本発表では探求型プロセスについて、また発言の意図を明確にして他者との立場の関係を直感的に 把握させる可視化手法と提案手法を用いたシステムについて述べる.
 
堀口 康人 M2 木戸出 正繼 池田 和司 松原 崇充
発表題目:逆動力学モデルの基底表現学習に基づく実時間適応制御
発表概要:将来,生活環境内で活躍するロボットには,様々なタスクにおいて正確かつ高速でコンプライアンスを有する動作を行う必要があり, これら動作の実現には正確な逆動力学モデルが必要となる.しかし,逆動力学モデルはタスク遂行における物体の把持・装着などの機会によって逐次変化する. 逆動力学モデルの変化の多様性は,ロボットの関節構造の不変性を考慮すると低次元の空間で表現できるという着想の元,本研究では 逆動力学モデルの変化を捉えるパラメトリック逆動力学モデルを利用した実時間適応制御法を提案する. 本発表では,提案手法を紹介し動力学シミュレータを用いることで,その有効性を述べる.
 

会場:L2

司会:中尾恵
寺岡 宏敏 M2 小笠原 司 湊 小太郎 高松 淳 栗田 雄一
発表題目:終点分散最小規範における運動指令依存ノイズに着目した確率的Broadcast Feedback制御の腕運動への適用に関する研究
発表概要:ヒトの筋肉は筋節により発生する力を統括することで制御されており, 制御の際に生体ノイズが発生することが分かっている. また,ON/OFF制御されるアクチュエータの制御手法として確率的Broadcast Feedback制御が考案され, その研究の中で指令に依存するノイズの分散の式が求められた. そこで,提案された制御手法をヒトの筋肉の制御に適用することが出来るのではないかと考え, 本研究では終点分散最小規範におけるノイズの分散の式の代わりに確率的Broadcast Feedback制御で求められたノイズの分散の式を適用することで その有効性を検証することを目的とする. 検証方法として上肢到達運動における終点分散最小規範に基づいた最適軌道計算を行い, ヒトの到達運動の軌道と一致するかを確認する. 本発表では,終点分散最小規範を用いた上肢到達運動の最適軌道計算の実装について述べる.
 
高橋 健治 M2 小笠原 司 横矢 直和 高松 淳 竹村 憲太郎
発表題目:三次元特徴点地図を用いた注視対象推定
発表概要:近年,頭部装着型視線計測装置の小型化により,広範囲な空間における視線計測が期待されている.しかしながら,視線は眼球運動と頭部運動からなるため,環境中の注視点を推定するためには,一般に,モーションキャプチャや磁気センサ等の外部センサに依存する必要があり,装置の大型化や使用範囲・環境の制限が大きな問題とされてきた.そこで,本発表では自然特徴点を有する三次元特徴点地図を事前に移動ロボットを用いて作成し,それと視線計測装置のカメラ画像との特徴量をマッチングすることで,頭部の大域的位置・姿勢推定を行う手法を提案し,現在の進捗について述べる.
 
日永田 佑介 M2 小笠原 司 横矢 直和 高松 淳 竹村 憲太郎
発表題目:L0ノルム最小化を利用したアウトライアにロバストなSLAM
発表概要:移動ロボットにおいて,地図生成は必要不可欠である.しかし,既存のICP-SLAMなどのL2ノルムを最小化する手法では,アウトライアの影響により,動的環境下において十分な性能を発揮することができなかった.そこで,本発表ではアウトライアに対しロバストな手法として,L0ノルム最小化を利用したSLAMを提案する.実際にレーザーレンジセンサによる動的環境下の二次元センシングデータを用いてマッチングを行い,精度を比較することによって既存手法に対する提案手法の優位性について示す.また,L0ノルム最小化は離散最適化問題であるため,膨大な計算コストがかかるが,その問題を解決するためにLocality Sensitive Hashingを用いた手法を提案し,他手法との比較評価を行う.
 

会場:L3

司会:松原 崇充
西田 将人 M2 杉本 謙二 西谷 紘一 平田 健太郎
発表題目:加減速を伴う搬送遅れ系に対するむだ時間補償
発表概要:制御問題を考えるうえで,むだ時間の存在は実用上および理論上の困難を もたらす. とりわけ非定常なむだ時間の取り扱いは難しいが, 鉄鋼, 化学 などの製造プロセスにおいて,安定操業と生産性向上の観点からおこなわれる ラインの加減速は,不可避的に入出力の時変むだ時間を生じさせる. 時変な状態むだ時間系の解析・設計に関しては, ロバスト安定性の観点 に基づくLMIアプローチ等が多く存在するが, 時変入出力むだ時間系に関しては あまり注目されてこなかったという経緯がある. しかしながら,搬送遅れ系において加減速パターンが既知すなわちむだ時間が 時間関数として与えられるならば,状態予測制御が適用できると考えられる. この前提のもと,本研究ではオブザーバと状態予測制御の理論を拡張した時変 入出力むだ時間補償法を提案し,その有効性を検証する. 本発表では補償器の具体的な構成と,それを用いた時変むだ時間補償のシミュ レーション結果を紹介する.
 
河野 翔太 M2 杉本 謙二 西谷 紘一 平田 健太郎
発表題目:ネットワーク結合された動的システムの同期現象−モデリングと安定解析−
発表概要:近年, 動物の群れ行動や振り子の同期のような自然・物理現象に見られる集団運動や同期における相互作用のメカニズムを数学的に解析したいという好奇心から, 複数のエージェントの合意問題など協調制御に関する研究が盛んに行われている. 中でもシステムが相互作用により同じ状態になることを同期現象と呼ぶ. その一例としてメトロノームの同期現象が知られているが, 数学的な解析は行われていない. 本研究では, 同期現象のメカニズムを数学的に解析することを目的とし, メトロノームの同期現象の解析に取り組んでいる. この現象は区分的アファインなシステムとして記述できるが, 区間の場合分けが多数存在するため周期解の安定解析は困難である. そこで, サブシステムの性質と結合状態から解析を目指している. 具体的には, システムがIncremental Passivityであるとき, ある結合のもとではシステムが同期することから解析を試みている. 本発表では, Incremental Passivityである振動子がある結合のもとで同期することを示し, メトロノームの同期現象の解析の課題と今後の研究方針を述べる.
 
久保田 靖之 M2 杉本 謙二 西谷 紘一 平田 健太郎
発表題目:加圧炊飯プロセスのモデル化に関する検討
発表概要:炊飯プロセスにおいては,米(デンプン)のゼラチン化を含む物理現象が複雑であ ること,炊飯中の釜内部の状態をリアルタイムに計測することが困難であること などの理由から,従来,モデルレスのパターン制御が主として用いられてきた.し かし,温度制御性能の一層の向上のためには,モデルによる内部状態の推定が不 可欠である.そこで,本研究では,炊飯プロセスの数理モデル化を検討する.加圧 炊飯プロセスで重要となる水の拡散, 熱容量の変化,圧力の変化を表現する3つ のモデルを作成し,互いに影響しあうこれら3つのモデルを統合したモデルを提 案する.
 
小渕 周 M2 杉本 謙二 湊 小太郎 平田 健太郎 橘 拓至
発表題目:ベイズ推定と強化学習を用いて公平性を改善する動的光パス設定法
発表概要:全光網で光パスを動的に設定する際には,伝送ホップ数の違いなどによって,光パス設定棄却率に関して不公平が生じてしまう.しかしながら分散制御環境では,光パスの設定中は送受信ノード間のトータルホップ数が未知であるため,公平性を実現することは容易ではない.そこで本研究では,ベイズ推定と強化学習を利用した公平性改善方式を提案する.提案方式では,過去の経過ホップ数とトータルホップ数を利用し,ベイズ推定によって設定している光パスのトータルホップ数を推定する.それから,推定したトータルホップ数情報を用いて,光パス設定の公平性を改善するように強化学習を実行する.本発表では提案方式の概要について説明し,性能評価に関する今後の予定について述べる.