ゼミナール発表

日時: 12月7日(火)3限 (13:30-15:00)


会場: L1

司会:橋本 健二
竹迫 晴之 コンピューティング・アーキテクチャ 中島 康彦
 
正木 仁 ソフトウェア工学 松本 健一
発表題目:群衆コミュニケーションインタフェースの評価
発表概要:近年,オンラインコミュニケーションの多様化に伴い,オンライン上で共通の関心を持つ無数の人々が同時にコミュニケーションを行う機会が増加している.しかしながら,インターネットは同じ意見や感想を持つ人々を結び付ける特徴を持つため,しばしば偏向的な意見や感想が支持されるという問題がある.先行研究では,オンラインの群衆を現実社会の群衆に当てはめて定義し,群衆コミュニケーションを支援するためのインタフェースを試作し,この問題を解決しようと試みた.本研究では,提案インタフェースの有用性を評価するために現在主流のテキストベースのインタフェースとの比較実験を行い,提案インタフェースが群衆コミュニケーションに及ぼす影響を明らかにする.本発表では,実験の概要と今後の予定について報告する.
 
村田 絵理 コンピュータ設計学 藤原 秀雄
発表題目:論文紹介"Efficient Partial Scan Cell Gating for Low-Power Scan-Based Testing"
発表概要:回路の出荷テストは,製品の品質を保証する上で重要である.出荷テストを容易にする手法の一つにスキャン設計がある.スキャン設計に基づく出荷テストでは,通常起こりえない状態遷移が起きるなど,通常動作時よりも多くの電力を消費する.その結果,回路が損傷したり,生産コストが増加するなど新たな問題を引き起こす.本論文では,回路要素を挿入することで信号線を0又は1に固定するゲーティング技術を用いることにより,スイッチングを抑制し,動的電力の削減を実現している.本発表では,論文紹介に加え,自身の研究との関連について述べる.
 
森永 洋介 コンピュータ設計学 藤原 秀雄
発表題目:論文紹介"Operating System Scheduling for Efficient Online Self-Test in Robust Systems"
発表概要:近年、マルチコアプロセッサが普及している。信頼性の高いマルチコアプロセッサには、通常動作を維持して行うオンライン自己テストが必要である。 しかし、コアのテストではそのコアが持つタスクをすべてストールしてまう。そこで、この論文では、オンライン自己テストにおいて、コアが持つタスクの移動を考え、 性能劣化を防ぐ方法が提案されている。本発表では、論文の提案手法を紹介し、私の研究との関係について述べる。
 
吉岡 俊輔 ソフトウェア工学 松本 健一
発表題目:開発経験による難易度の異なるソースコードと読解時間の影響分析
発表概要:近年,ソフトウェアの開発サイクルの短期化に伴い,既存のソフトウェアに変 更を加えて開発を行う保守開発が広く採用されている.保守開発では,改造部分 (パッチ)を適用する前に,他の開発者にパッチをレビューしてもらうが,レビ ュー対象物に詳しい特定の開発者にレビューが集中する傾向にある.  本研究の目的は,レビューのタスクの集中(不均衡)を解消するために,「レ ビュー対象」と「レビューを行う開発者」の組合わせを計画する際に考慮すべき 要因を明らかにすることにある.研究のアプローチとして,開発の実務経験者を 被験者として難易度の異なる多種類のパッチを用いて実験を行い,読解時間と正 答率を分析する.
 
Devisetti Venkatarama Naveen コンピューティング・アーキテクチャ 中島 康彦
発表題目:LAPP: An Energy-Efficient, High-Performance Accelerator.
発表概要: Many-core architectures take advantages of parallel programming methods while their performance gaining is at a cost of proportional power increase, which necessitates the need of per core power efficiency optimization. To solve this inconvenience, we propose an energy efficient, high-performance accelerator, named Linear Array Pipeline Processor (LAPP). LAPP improves performance by mapping instructions onto execution units of array, and are pipeline executed with data stream. LAPP can reduce its power via properly gating units during a long period. We developed LAPP simulator based on power reduction model and calculated the parameters of power. Compared to a Many-core of the same area of LAPP, the results indicated that the performance of LAPP is doubled, and the power consumption is reduced to 20%. LAPP achieved 10 times the power efficiency of Many cores.
 

会場: L2

司会:垣内 正年
麋 奨太 インターネット・アーキテクチャ 砂原 秀樹
発表題目:キャンパスネットワークにおけるノード監視システム
発表概要: ネットワークでインシデントが発生した際に,そのホストの所在を明らかにすることは重要である.インシデントを発生させたホストの場所を限られた情報を元に明らかにしなければならない.また,インシデント発生後に報告を受けた場合には,過去に遡ってノード情報を検索する必要がある.そこで,キャンパスネットワークに接続されたノードの情報をネットワークスイッチから収集し,必要な時にその情報を検索できるノード監視システムの設計と構築を行った.本ゼミナール発表ではそのシステムについて説明する.
 
西垣 桂 インターネット・アーキテクチャ 砂原 秀樹
発表題目:計算機室における消費電力監視システム
発表概要:計算機器の消費電力は年々増加傾向にあるといわれている.環境問題の深刻化にともない,計算機運用にかかる電力を削減したいという要求がある.省電力化のためには,実際にどれだけの電力を消費しているのか把握することが重要である.そこで,本研究では計算機室の消費電力の可視化を行う.また可視化したデータを元に効率的な省電力化手法について考察する.
 
布引 佑来 インターネット・アーキテクチャ 砂原 秀樹
発表題目:クラウドコンピューティングを支える ネットワーク共有ファイルシステムの性能評価
発表概要:インターネットを活用したクラウドコンピューティングが注目されており,その中でもクラウドコンピューティングにおけるストレージファイルシステムサービスの需要が高まっている.本研究では,クラウドコンピューティング向けのファイルシステムを構築し,性能評価を行う.また,アクセスパターンを考慮したベンチマークソフトなどの実装を行い,構築したシステム上で性能評価を行うことで,Gfarm や HDFS などのネットワーク共有ファイルシステムアーキテクチャについて考察を行う.
 
藤本 恭平 ソフトウェア基礎学 伊藤 実
発表題目:移動オブジェクトの追跡を行う無線マルチメディアセンサネットワークの長寿命化を目指すルーティング手法
発表概要:本研究では,移動オブジェクトを検知・撮影し,その映像を,マルチホップ無線通信を行ってユーザが所持する携帯端末にリアルタイムに届ける無線マルチメディアセンサネットワーク(WMSN)を提案する.オブジェクト追跡を行うWMSNでは,無線センサノードの限られた資源を用いて,動画の品質や配送のリアルタイム性といったQoSを実現できるかが課題となる.また,追跡すべきオブジェクトの数に応じて中継トラフィックが増大し,電波の干渉による輻輳が起こりやすくなり,動画品質の低下を招く.さらに,常に最短パスで動画を中継すると一部のノードのバッテリが他より早く枯渇してしまい,WMSN全体の稼働時間が短くなるといった問題が発生する.本研究では,ネットワーク全体の稼働時間最大化とQoS確保を同時に実現するルーティング手法を提案する.そのために,オブジェクトとユーザとの距離に応じて許容可能な配送遅延を定め,その範囲内で電池残量が少ないノードを迂回するような配送経路を選択することで,センサノード間の消費電力量の均等化とトラフィック集中による輻輳の回避を図る.
 
松癲〜鏤 インターネット・アーキテクチャ 砂原 秀樹
発表題目:大規模ウェブサイトの運用とそのアクセスパターン解析
発表概要:第92回全国高校野球選手権大会の間, 試合経過等を配信する大規模ウェブサイト構築・運用を行った. また運用を通じて収集したアクセスログを基にアクセスパターン解析を行い, その特徴を調査した. 本ゼミナール発表ではその大規模配信ウェブサイトのシステム構成および, アクセスパターンの特徴について考察する.
 

会場: L3

司会:竹之内 高志
田中 泰史 像情報処理学 千原 國宏
発表題目:論文紹介"Modeling 3D Human Poses from Uncalibrated Monocular Images"
発表概要:近年、単眼カメラ画像からの3次元構造再構成に関する研究がコンピュータビジョンの分野で盛んに行われている。しかし従来の研究では、再構成結果の曖昧さや多くの事前知識を必要とするなどの問題があった。この論文ではキャリブレーションされていない2次元単眼画像群の少ない対応点から3次元の人体姿勢とカメラパラメータを同時に高い精度で再構成する効率的なアルゴリズムを紹介している。本発表ではこの論文を紹介するとともに、自分の研究との関連を述べる。
 
田中 宏季 言語科学 鹿野 清宏
発表題目:自閉症児支援のための笑い分析
発表概要:自閉症児は対話相手の気持ちや距離感の理解を特に苦手としている。我々は自閉症児にそれらを伝える手段として笑いに注目する。笑いの種類を自動識別し伝達することを目的とし、大規模自然対話コーパスの笑いの音響特徴量について分析する。本発表では、PCA、Classification Treeを用いた分析と、SVM自動識別についての実験結果を報告する。
 
田中 佳樹 視覚情報メディア 横矢 直和
発表題目:[論文紹介]Accurate, Dense, and Robust Multi-View Stereopsis
発表概要:本論文では、入力画像から高精度、高密度、ロバスト性をもつ三次元情報の復元法を提案する。提案手法は、三次元復元の中の一手法である多眼ステレオ(Multi-View Stereo)を用いた、パッチベース(patch-based)の手法である。処理の概要としては、パッチのマッチング、拡張、フィルタリングの処理を繰り返し行った後、ポリゴンメッシュとして出力する。提案手法は、頂点の法線方向を推定することが特徴である。定量的評価では、6項目のうち4項目で他手法より優れた精度を示しており、様々なシーンの復元に対して有効であることが示された。三次元復元の一手法として、本論文の提案手法の紹介を行うとともに今後の研究との関連について述べる。
 
常吉 高弘 自然言語処理学 松本 裕治
発表題目:Wikipediaを用いたオントロジー構築に関する研究
発表概要:オントロジーと呼ばれる「概念間の関係などを集めた機械可読な辞書」が存在する。このオントロジーを利用することで,Webの柔軟な検索ができるようになると考えられる。しかし,オントロジーを人手で構築・拡張するのには非常にコスト・時間がかかり,現状,固有名詞や新しい語についてはあまり整備されていない状況にある。そこで,自然言語処理を用いて自動的にオントロジーを構築・拡張する手法が数多く提案されている。本発表では,自然言語処理を用いたオントロジー構築・拡張に関する先行研究を紹介し,今後の自らの研究方針について述べる。
 
豊川 弘樹 言語科学 鹿野 清宏
発表題目:波形接続型音声合成法を改良した高品質音声合成手法の提案
発表概要:高品質化が求められる音声合成法の1つである波形接続音声合成法は,合成音声に接続歪みが生じるという問題がある.本提案手法では文章全体に渡って単位の前後環境および韻律的特徴を考慮することで,合成音声の品質向上を目指す.本発表では,提案手法の実現の前段階として子音の前後母音環境に注目し,合成音声を作成して評価を行った.