ゼミナール発表

日時: 10月2日(金)4限 (15:10-16:40)


会場: L1

司会:栗田 雄一
野口 慎 応用システム科学 杉本 謙二 小笠原 司 平田 健太郎 小木曽 公尚
発表題目:RCモデルカーによる衝突回避を優先的に考慮した目標軌道追従法の実機検証
発表概要: 本研究の目的は, これまでに自律移動体の制御手法の1つとして提案された小木曽らの手法 の有効性を, RCモデルカーを用いた実験で検証することである. 本手法は, 2台の移動体 (回避側および追跡側移動体)同士の非協調的行動を前提とし, 回避側移動体が追跡側移動体 との衝突回避を優先的に考慮する目標軌道追従法である. 具体的には, 目標軌道追従のために モデル予測制御法を, 衝突回避のために追跡-回避ゲームに基づく回避法を採用し, 状況に応じて 両者を適切に切替える制御アルゴリズムである.ここでいう, 非協調的行動とは, 回避側移動体が 目標軌道追従を行っている際に, 追跡側移動体が衝突を目的として故意に接近してくるなどの 予測不可能な行動のことである. 本発表によって, 本手法の有効性および, 回避側移動体の安全走行 が達成されることを示す.
 
平出 尚史 応用システム科学 杉本 謙二 小笠原 司 平田 健太郎 小木曽 公尚
発表題目:インターネットを介したパンチルト雲台の遠隔制御
発表概要:本発表では,先行研究で提案された遠隔制御法の実機検証の結果を紹介する. 先行研究では提案した遠隔制御法について一定遅延下での検証は行われている. しかし,不規則な伝送遅延と損失下での検証を行っておらず検証が不十分である. よって,実際に不規則な伝送遅延と損失が発生するインターネット通信路を介した実機実験を行った. それにより拘束条件を遵守した目標値追従が先行研究の提案法で可能かを検証する.
 
木田 直希 応用システム科学 杉本 謙二 小笠原 司 平田 健太郎
発表題目:Active Visionを用いた高精度3次元位置計測に関する研究
発表概要:近年,土木・建築分野における測量,工業製品などの形状計測などの需要に基づき,3次元位置計測に関する研究がさかんにおこなわれている.その中でも,複数の物理量を同時かつ非接触で計測することができる,カメラなどの視覚センサを用いた画像計測が注目されている.しかし,カメラを用いて計測を行う場合,レンズ収差等により画像に歪みが生じるため大きな誤差要因となる.そこで本研究では,Active Visionを用いて対象物を常に画像中心に捉えることによって歪みの影響をおさえ,これによって高精度な3次元位置計測を実現する方法を提案する.本発表ではその検証結果を示し,さらに本手法を動的計測に拡張するうえで有効と考えられる,対象物の運動を考慮したビジュアルサーボ系の設計およびシミュレーション結果を紹介する.
 
畑田 和良 応用システム科学 杉本 謙二 小笠原 司 平田 健太郎
発表題目:パワーアシスト方式の違いによる電動自転車のエネルギー効率改善について
発表概要:市販の電動アシスト自転車ではペダリング時のトルクをモータによって倍加する踏力比例制御が使用されている.よりエネルギー効率に優れたパワーアシストを実現するため,本講座ではペダリングの周期性に着目した繰返し制御法に基づくパワーアシスト法の検討をおこなってきた.しかし,これまでは人間がペダルをこいで実験をおこなっていたため,一定速度・長時間の条件の下での検証は困難であった.そこで,上記の条件下での検証をおこなうためのペダリングロボットを製作した.本発表では,ペダリングロボットを用いた各パワーアシスト方式のエネルギー効率について報告する.
 

会場: L2

司会:寺田 直美
房 聖恵 M2 山口 英 岡田 実 門林 雄基
発表題目:DTNのマルチメッセージフェリー環境における低遅延伝送に関する研究
発表概要:ノードのモビリティによりトポロジが変化するモバイルワイアレス環境においてノード分布は疎な分布と密な分布、それらが混在する分布に分けることができる。Mobile Ad-hoc Network (MANET)は通信可能な密度のノード分布を想定し、ノード間の経路が存在していない場合は通信できない。また、DTN(Disruption/Disconnection Tolerant Network)はノード密度の疎な環境に おいてメッセージのStore-carry-and-forwardによって送受信ノード間の通信を可能とするもので密な環境についてあまり考慮されていない。 ここで、ノード分布の密な地域(cluster)と疎な地域が混在する環境においてcluster間でメッセージの転送を可能とするメッセージフェリーが提案されている。本研究では、メッセージフェリーにおける問題点を洗い出しそれを解決する手法を提案する。
 
榎本 真俊 M2 山口 英 岡田 実 門林 雄基 安本 慶一
発表題目:仮想ノードを用いた試験インターネット環境構築に関するリソース割り当てアルゴリズムの提案
発表概要:現在のインターネットは社会インフラとして機能しており、インターネットへの影響を確認することなく新たな技術やソフトウェアの実証実験を行うことはできない。しかし、ある程度の規模で実験を行うことが可能な実験施設としてテストベッドがあるが、テストベッドにおいても規模はインターネットの規模には及ばない。そこでテストベッド内の実験ノードをVirtual Macineを用いて多重化することにより規模の拡張を行う実験を行った。本研究では,試験インターネットを構築する際に発生した問題として仮想ノードへのリソース割り当て問題に焦点を当て、試験インターネット構築に適するリソース割り当てアルゴリズムの提案を行う。
 
馬 元蛟 M2 湊 小太郎 金谷 重彦 杉浦 忠男 佐藤 哲大
発表題目:Evaluation of Simulation Accuracy in Educational MRI Simulator
発表概要: The technology which influence and change image contrast in MRI(Magnetic resonance Imaging) is quite complex. And understanding the relationship among image contrast,pulse sequences and sequence parameters in theory and practice is difficult and often requries much intuition and imagination. Therefore, there is a need for teaching tools beyond textbooks and slide presentations,the best teacher is an MR machine itself. However, learning by experiences is time-consuming,expensive and, in cases with human pathology, impossible. Thus, the best tool is MRI simulator, as an educational application,evaluation of simulation accuracy is an MRI simualtor is necessary. So my research purpose is to improve the simulation accuracy in virtual MRI by using the signal intensity equation technology with multiple pulse sequences.
 
OIKAWA MARINA ATSUMI M2 加藤 博一 横矢 直和 宮崎 純 天野 敏之 藤澤 誠
発表題目: Tracking curved surfaces by Quadric Approximation of their Contour Generator
発表概要:An important component for Augmented Reality applications is the 3D real-time tracking, in which the object position and orientation is continuously estimated in the image plane, when either the object or the camera is moving around the scene. Different tracking approaches have been suggested using markers or features naturally present in the environment. In this research we address the problem of tracking rigid curved surfaces, trying to solve mainly the following problems: when the object does not have any texture or the texture is made with repetitive patterns, and when the object is symmetric. For those types of objects, we suggest the use of its apparent contour, but different from other approaches, the contour approximation is made using a second order equation represented by Quadrics. In the initialization stage a 3D model of the target object provides the necessary data to calculate the Quadric parameters, which will be then used to estimate the object’s pose.
 

会場: L3

司会:戸田 智基
喜多 いずみ M2 池田 和司 木戸出 正繼 竹之内 高志
発表題目:長期のオフィスログを用いた人間関係の抽出
発表概要: 近年,商品推薦システム等に用いられているように,人間関係情報への需要が高まっている. 本研究では,オフィスに取り付けられたセンサの情報を使って,集団内の人間関係を抽出することに取り組んでいる. 本発表では,移動軌跡データに対し,主成分分析で解析を行った結果について報告する. 更に,現在取り組んでいる,オフィスの創造性要因の抽出についての研究コンセプトを紹介する.
 
中村 政義 M2 池田 和司 木戸出 正繼 竹之内 高志
発表題目:行列因子化の混合モデルへの拡張と映画レーティング予測への応用
発表概要:近年商品の推薦システムが大きな注目を集めている.多くの推薦システムではユーザーが商品に対してつけた評価値などのデータを基に商品を推薦する.そのデータは多くの場合行列で表現され,欠測している部分が大多数であり,非常にスパースな行列となっている.このようなスパースな行列の欠損値予測は推薦システムにおいて重要であり,有効な方法として行列因子化法が知られている.この手法では行列を因子化(低ランクの行列で近似)することで欠損値を予測する.従来の手法では,行列の各要素は単一のガウス分布から生成されていると仮定しているが,実際のデータではユーザー毎にその性質が大きく異なっている場合もあり,単一モデルの仮定が適切ではない場合がある.そこで,著者らはこのようなデータに対応するための行列因子化法の拡張を行った.具体的には,スパース行列の要素が混合ガウス分布に従っているとしてモデル化し,EMアルゴリズムを用いてパラメータ推定を行い,欠損値予測を行った.本発表では,人工データを用いて欠損値予測を行った結果を述べ,行列因子化法の拡張の有無による予測精度の比較結果を報告する.
 
江口 萌 M2 松本 裕治 鹿野 清宏 乾 健太郎
発表題目:テキストのモダリティ情報解析
発表概要: 情報抽出や含意認識において、テキスト中に含まれる事象に対して、書き手が表明している態度や真偽判断、価値判断などの情報を解析する事は重要である。 本研究ではこのような情報をモダリティ情報と呼び、これを表す7つ組のタグ体系を提案し、Web文書に対してタグ付与を行いコーパス(約4万事象)を構築した。 また、このコーパスを利用して、グラフ構造を用いた条件付確率場により学習を行い、解析システムを構築した。 本発表では、提案するタグ体系とシステムの解析精度および、そのエラー分析について報告する。