ゼミナール発表

日時: 9月30日(水)1限 (9:20-10:50)


会場: L1

司会:浦西 友樹
榎並 直子 D2 木戸出 正繼 千原 國宏 浮田 宗伯
発表題目:車載単眼カメラとGPSを用いた地図更新システムの構築
発表概要:カーナビゲーションシステムのデジタル地図更新の効率化を図るため 車載単眼カメラとGPSを用いて街並情報収集,データベースを構築し, 街並変化を自動で検出することで,街並情報の更新を行うシステムの提案する. また,このシステムに必要な基盤技術である「異なる時刻に撮影された画 像間の対応付け」と「画像間の比較による街並変化の検出」の手法を提案する. システム実現のために天候条件による日照の変化,車速, 低フレームレート,走行している車線の違いの影響にロバストな画像間の対応付けと 画像の比較による街並変化検出の手法を研究・開発する. 本発表では,提案する低フレームレート,車速,走行車線,日照条件の変化などの 撮影条件の変化に頑健な画像間の対応付け手法と,街並変化検出の手法 について述べる.
 
藤田 奈央 M2 湊 小太郎 千原 國宏 杉浦 忠男 佐藤 哲大
発表題目:MR画像を用いた子宮蠕動マップの作成
発表概要:本研究では、子宮蠕動観察のためのマップの作成を行った。子宮蠕動運動とはリズムと方向性を持った子宮の収縮で、子宮機能に深く関与している。先行研究では、変位伝播マップ、輝度伝播マップを併用することにより解析が行われてきた。しかし、既存のマップでは、子宮全体が動く場合に蠕動を反映できず、また検出可能な子宮蠕動の種類が限られていた。本報告では、これらの問題点を解決するとともに、様々なタイプの子宮蠕動を同時に反映可能なマップを提案する。
 
藤吉 泰晴 M2 湊 小太郎 千原 國宏 杉浦 忠男 中尾 恵
発表題目:多値ボリュームラベルからの位相構造を反映した四面体メッシュの構築
発表概要:医用画像集合(ボリュームデータ)から生体臓器の三次元形状や力学特性を模したモデルを生成し,術前計画や術中支援に用いることが考えられている.しかし,複雑な解剖学的構造を持つ臓器モデルの構築には四面体メッシュの外形だけでなく位相構造を考慮した設計が必要となる.本研究では,多値ボリュームラベルから位相構造を反映した四面体メッシュを作成する手法を提案する.提案手法は,解剖学的構造を持った多値ボリュームラベルの特徴量と頂点間の位置関係を考慮しながら頂点を配置することで,位相構造を反映した四面体メッシュを構築する.本発表では,三次元医用画像から作成した多値ボリュームラベルに本手法を適用して得られた結果と今後の課題について説明する.
 

会場: L2

司会:橘 拓至
近藤 佑介 M2 西谷 紘一 杉本 謙二 中村 文一
発表題目:非線形Receding Horizon制御によるロボットアームの障害物回避
発表概要:本研究では非線形システムに対して入力制約と状態制約の拘束条件の考慮が容易に可能なリアルタイム最適化制御である非線形Receding Horizon制御を扱っている。近年、複数のロボットアームが同時に作業する場面は産業用ロボットには多く、リアルタイム最適化制御による衝突回避は今日の産業界において注目されている。そこで、本研究では非線形Receding Horizon制御のロボットアームへの適用問題および状態制約を考慮した障害物回避へ向けての検証実験の結果を示す。
 
平田 雅也 M2 西谷 紘一 杉本 謙二 野田 賢
発表題目:SOFC/GT複合発電システムの負荷変動制御系設計
発表概要:近年,低炭素社会に向けて,燃料電池が実用化されはじめている.燃料電池の中でも固体酸化物型燃料電池(SOFC)とガスタービン(GT)を組み合わせた複合発電システムは,SOFC単体の発電効率よりも高い効率が得られるシステムとして注目されている.本発電システムが電力需要の変動に柔軟に対応するためには,部分負荷の場合でもSOFC特有の制約条件を満たしながら速やかに部分負荷運転条件へ移行できるシステムであることが求められる.そこで,本研究では部分負荷運転条件を導出するととも部分負荷運転条件へ移行する際,SOFCの温度制約を考慮しながら複合発電システムの使用する燃料を最小限とする制御系を構築する.
 
平澤 功太郎 M2 小笠原 司 杉本 謙二 高松 淳 栗田 雄一
発表題目:最適な姿勢と外力を用いたピンポイント筋力制御
発表概要:近年,パワーアシスト技術の医療・福祉現場への応用が盛んに研究されている.本研究室では,選択された筋肉の負荷を自由に制御する事を目的としたパワーアシスト装置を用いるピンポイント筋力制御手法を提案した.これまでは計算を容易にするため,姿勢を固定した筋力制御を行ってきた.しかし姿勢が固定された筋力制御では,選択されていない筋肉に対して影響が大きくなる可能性がある.本発表では,姿勢と外力の最適化により対象筋肉の発揮力を実現すると同時に,対象外筋肉への影響を最小にする手法を紹介する.提案手法を用いてより高精度なピンポイント筋力制御を実現した.シミュレーションおよび実機実験により提案手法の有効性を検証した.
 
向井 謙太 M2 小笠原 司 杉本 謙二 高松 淳 栗田 雄一
発表題目:滑りに基づくヒト把持力制御システムの同定
発表概要:人は物体を把持する場合,指表面の皮膚変形から滑りを知覚し,物体が完全に滑らない程度の把持力を発揮している.この制御システムをロボットに導入することで,ロボットハンドによる人らしい把持力制御の実現が期待できる.本研究では,指先の滑りと力を同時に計測することで,ヒト把持力制御システムの伝達関数を同定することを目的としている.負荷の大きさが与える伝達関数への影響を考察するために,指先の滑り−力同時計測装置を製作し,被験者実験を行った.実験結果を用いて伝達関数のパラメータを推定し,負荷におけるパラメータの比較を行うことで,負荷の影響を定量的に明らかにした.
 

会場: L3

司会: 藤澤 誠
小橋 優司 M2 小笠原 司 加藤 博一 高松 淳 竹村 憲太郎
発表題目:自然特徴点を用いた3次元注視点計測
発表概要: 近年,視線計測装置の小型化により三次元注視点の推定技術の研究開発が盛んに行なわれている.頭部装着型の視線計測装置は,頭部運動を計測する必要があるが,外部センサで頭部の位置,姿勢を推定すると計測範囲が限定される.また,注視情報の解析には,注視頻度が多く用いられるため,環境情報との対応が必要である.そこで,本研究では頭部装着型の視線計測装置において,環境情報に対応した三次元注視点の推定手法を提案する.環境の自然特徴点を利用してVisualSLAMを行ない,広範囲な空間で三次元注視点を計測した結果を示す.
 
京村 俊宏 M2 湊 小太郎 加藤 博一 杉浦 忠男 中尾 恵
発表題目:ボリュームデータを用いた表面下散乱モデルの提案
発表概要:近年、肌や大理石といった半透明な質感をもつ物質の表現についての研究がされている。 半透明な質感の表現には表面下散乱を考慮する必要があり、光の経路を追跡する方法などが用いられ ているが計算量が多くリアルタイムで表現することは難しい。 そこでボリューム内でのある1点に対し周囲からどれだけの光が入射するのかを考慮することで 表面下散乱によるボリューム内部での光の減衰を表現できるのではないかと考えた。 本発表では表面下散乱のモデルと実装した結果を示し、現時点での課題と今後の研究方針について述べる。
 
KEI WAI CECILIA HUNG D2 湊 小太郎 加藤 博一 杉浦 忠男 中尾 恵
Presentation Title: Direct Volume Sampling and Optimization for Volume Deformation
Abstract: The preparation procedures in creating deformable models rely heavily on human efforts and require a significant amount of time. This is not practical considering the need to switch datasets quite frequently per day. This research bypasses manual segmentation and modeling procedures by using a direct, curvature-based volume sampling approach to automate manual processes and at the same time maintain quality simulation results. The method strategically utilizes vertices to characterize the features of the volume data based on the curvature information obtained directly from each voxel. Vertices are placed at the desirable voxel locations that come with high curvature fields and preferred voxel intensities. Parameters are introduced to offer control and flexibility over the distribution of vertices. Simulation results show that the method can create deformable meshes that tailor to volumetric details.