ゼミナール発表

日時: 9月28日(月)4限 (15:10-16:40)


会場: L1

司会:大平 雅雄
吉田 岳彦 D2 石井 信 松本 健一 銅谷 賢治★ 吉本 潤一郎
発表題目:脳内における報酬の価値化の理解に向けて
発表概要:心理学などの知見から、人を含めた動物にとって報酬は そのまま報酬量が価値になるわけではなく報酬を獲得できる条件によって、一定の法則のもとで変化することが知られている。そこで、これまで報酬獲得に時間遅れと確率を同時に 付加した時の選択行動と脳内での活性を調べた。発表ではこれまでの解析結果を伝えるとともに、これから行う実験概要を説明する。
 
樋口 文孝 D2 西谷 紘一 松本 健一 野田 賢
発表題目:運転ログデータのイベント相関解析によるプラントアラーム削減の効率化
発表概要:プラント運転システムのディジタル化により全てのタグへのアラーム設置が可能となり,アラームシステムの不適切な設計が不要アラームの多発問題を引き起こしている.トップ10アプローチと呼ばれるアラーム個々の発生頻度ランキングに基づくアラーム削減手法があるが,上位イベントの占有率が低下するにしたがい削減効率が低下する.本研究では,新たなアラーム削減手法として,運転ログに記録されるアラーム・操作のイベントデータ間の相関解析に基づく手法に注目し,エチレンプラントのアラーム削減に適用して有効性を確認した.本手法により,関連する複数タグをグルーピングしてのアラーム削減が可能となり,単一タグを対象とするトップ10アプローチでは得られない情報を提供できることがわかった.イベント解析手法の概要と適用結果について報告する.
 

会場: L2

司会:新保 仁
船谷 浩之 D2 池田 和司 松本 裕治 渡辺 一帆
発表題目:An Asymptotic Analysis of SVMs with Forgetting Factor
発表概要:To enable a support vector machine to be applied to time-varying problems, a forgetting factor is introduced to its cost function, in the same way as the RLS algorithm for adaptive filters. Although the concept of the forgetting factor is simple, it has been shown to change the performance of SVMs drastically by deriving the average generalization error in the simple case with a one-dimensional input space. The average generalization error does not converge to zero, which is not the case with a batch or online SVM. Our results are verified by computer simulations.
 
味間 弘喜 M2 池田 和司 松本 裕治 渡辺 一帆
発表題目:TTC2ndとOCSVMを用いた運転状況判別
発表概要:本発表では衝突警報システムを提案する. 本システムでは衝突余裕時間を指標として用いるが,これは自由走行時に収集したデータおよび視覚情報理論により正当化される. 衝突警報は,上記のデータで学習したOCSVMが指標の異常値を検知した時に出され, 実験によりシステムの有効性を確認した.
 
井之上 直也 M2 松本 裕治 池田 和司 乾 健太郎
Title: Resolving Direct and Indirect Anaphora for Japanese Definite Noun Phrases
Abstract: Anaphora resolution is the process of identifying the referent (antecedent) of a referring expression (anaphor). It has been studied intensively in recent years because of its significance in many natural language applications. In nominal anaphora, an anaphor and its antecedent appearing in the preceding context hold either direct (as in “an apple” and “the fruit”) or indirect (as in “a desk” and “the design”) relation, and in some cases, the anaphor refers to something outside the discourse. Therefore, in nominal anaphora resolution, it is necessary to consider the following two decisions in parallel: (i) antecedent selection--identifying the antecedent, and (ii) anaphora type classification--classifying the relation that the anaphor and its antecedent hold. Many researchers have studied the antecedent selection for each relation separately, but paid little attention to the anaphora type classification so far. Against this background, non-trivial issues arise, for example, which subtask should be carried out before? In this presentation, we address the issues and report several findings about how to best configure an anaphora resolution model by comparing the results of empirical evaluations of anaphora resolution models.
 
﨑本 智則 M2 湊 小太郎 池田 和司 飯田 秀博★4 杉浦 忠男 渡部 浩司
発表題目:解像度補正および吸収散乱補正SPECT定量画像再構成法の評価
発表概要:【目的】先行研究にて,コリメータ開口補正,吸収補正およびモンテカルロ法を用いた散乱線補正を組み込んだSPECT画像再構成法が開発された.本研究では一連のファントム実験を行って,本プログラムの定量精度を検証する. 【方法】東芝GCA7200Aを用いて,(1)線線源ファントムによる分解能の改善,(2)一様プールファントムによる一様性の検証,(3)脳ファントムによる散乱性補正の妥当性および放射能濃度に対する比例性の評価を行った. 【結果】線線源ファントムの分解能は8.8mmから3.5mm程度に改善した.一様ファントムは,10%程度のCoVで一様であった.またコリメータ開口補正による統計雑音抑制効果が確認でき,脳ファントムの結果から,部分容積効果の改善が確認きた. 【結論】吸収・散乱線補正の妥当性が確認でき,解像度補正の効果が大きな利点と考えられた.
 

会場: L3

司会:中村 嘉隆
森部 皓裕 M2 山口 英 関 浩之 門林 雄基
発表題目:Massively Multiplayer Online Role-Playing Gameにおけるトラフィック分析を用いたBOT検知手法の検討
発表概要:現在、MMO(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)においてBOTと呼ばれるAIプレイヤーの存在が問題視されている。MMORPGにおけるBOTは、MMORPGにおけるゲーム性を破壊し、サービス終了という事態を招いてしまう。これを防ぐために、ゲーム管理者は、BOTを検知ししかるべき処置を行わなければならないが、現在その検知方法には有効なものはない。今回、トラフィック分析によるBOT検知の有効性に関する検討を行う。また、トラフィック分析での新たな指標の提案も行う。
 
横峯 大輔 M2 中島 康彦 関 浩之 嶋田 創 中田 尚
発表題目:ヒューリスティックを用いた量子SATアルゴリズムの提案
発表概要:SAT問題を解くためのアルゴリズムとしてランダムウォークというものが提案されており、またそれをヒューリスティックを用いて改良した多くのアルゴリズムが古典では開発されている。一方、量子アルゴリズムにおいてもランダムウォークを真似た量子ウォークというアルゴリズムが提案されているが、ヒューリスティックを用いた改良というものは取り組まれてこなかった。本研究ではヒューリスティックを用いた量子SATアルゴリズムを提案する。発表では、提案手法のアイデアを示し、今後の方針について述べる。
 
森家 康文 M2 千原 國宏 木戸出 正繼 眞鍋 佳嗣 浦西 友樹
発表題目:入退出管理のための距離画像センサを用いた複数人物画像の個別分離
発表概要: 研究室や資料室などの,機材や個人情報を取り扱う部屋において,入退出許可を持つ人物を認証し,その入退出の履歴を記録する入退出管理が求められている.現在の入退出管理では,入退出時にICカードや生体での個人認証と連動して扉を開錠および入退出の情報を記録する手法が一般的である.しかし,個人認証により部屋への入退出を自動管理するシステムでは,認証者と共に未認証者が入退出する「共連れ」などの異常入退出が問題となる.共連れを防止するには,出入口に居る人物を認証者と未認証者に識別する必要があるが,可視光カメラ単体では,画像上の複数人物が重なる領域から各個人の領域を分離することは難しい.そこで本研究では距離画像センサと可視光カメラ,ICリーダにより異常入退出を検知し,正規入退出者のみではなく異常入退出した人物の入退出記録も管理するシステムを提案する.本発表では,提案システムの概要について述べるとともに,距離画像センサを用いることで可視光画像上の複数人物領域を各個人の領域に分離する手法について説明する.その後,実験結果から現時点での問題点と今後の予定について述べる.
 
平松 達也 M2 加藤 博一 木戸出 正繼  宮崎 純 天野 敏之 藤澤 誠
発表題目:災害復興のためのSNSベースのボランティアコーディネートシステムの構築
発表概要:近年の広域災害対応においてはGISの導入等,活動の効率化のための仕組みが整備されてきた.しかし,災害ボランティア活動においては効率化だけでなく,ボランティアと被災者,あるいはボランティア同士がいかに関わっていくかを考える必要がある. そこで本研究では,SNSをコミュニケーションプラットフォームとした災害復興活動支援システムを構築する.本発表ではボランティアと被災者ニーズのマッチング支援機能を提案し,今後の方針について説明する.