ゼミナールII講演

情報科学研究科では、「若手武者修行プロジェクト」として、 若手の教員を対象に半年から1年の間、海外の研究機関で研修を 行っています。今回のゼミナールIIでは、海外研修を 終了して帰国した教員お二人に、滞在先での研究内容、現地の研究環境や 生活事情、そこから得られた教訓など、海外研修でのご体験について 講演していただきます。
日時: 平成21年1月13日(火)2限 (11:00 -- 12:30)
場所: L1

講演者: 戸田智基 助教
期間: 2008.3.1〜2008.8.31
派遣先: Department of Engineering, University of Cambridge, UK. Prof. Steve Young
題目: ケンブリッジ大学滞在報告
概要: 英国ケンブリッジ大学は,著名な研究者を数多く輩出している名門大学である. 音声情報処理分野においてもその名声は高く,特に音声認識技術において多大 なる功績を残している.近年では,世界に先駆けて,統計的手法に基づく音声 対話技術の構築に着手しており,その勢いは留まることを知らない.その一方 で,音声合成技術に関しては,積極的な研究活動を行っているとは言い難く, 最先端の研究動向から遅れをとっている.そこで,ケンブリッジ大学の音声対 話システムグループに半年間滞在し,最先端の音声認識・対話技術を学びつつ, 我々が日本で開発している統計的手法に基づく音声合成技術を対話システムに 導入した.また,より自然性の高い合成音声をもたらす統計モデル学習法を提 案し,その有効性を示した.本発表では,上記の研究活動について報告すると 共に,滞在中に行った他の活動や,ケンブリッジ大学のしくみ,現地の生活状 況等についても紹介する.

講演者: 佐藤哲大 助教
期間: 2008.2.5〜2008.12.20
派遣先: Medical Information Laboratory, Medical School, University of Western, Brittany, France. Prof. Yves Bizais
題目: 情報学・統計システム研究所(フランス)滞在報告
概要: INRIA(Institut National de Recherche en Informatique et Automatique 、フランス国立情報学自動制御研究所)は、フランス政府研究省および、経済財政産業省が共同管理するフランス国立研究所です。フランス国内にある8ヶ所の研究 施設のうち、フランス西部・ブルターニュのレンヌにあるのがIRISA(Institut de recherche en informatique et systemes aleatoires、情報学・統計システム研究所)です。今回の報告では、当初 西ブルターニュ大学ブレスト校に滞在予定だった私が昨年10か月過ごしたIRISAでの研究環境や生活事情について紹介します。滞在先では、胸腹部磁気共鳴画像の画像融合に関する共同研究を開始し、現在もがん検出に向けた新しい医用画像技術開発 に引き続き取り組んでいます。それらの研究紹介に加え、IRISA/INRIAとの国際共同研究の提案方法、インターン募集についてもお話します。

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